最下位に沈んだ長嶋監督の１年目 見かねた王は思わず「監督をやらなければよかったのに」と漏らした（1/2ページ）

【江尻良文の「ＯＮでＶ９・世界の王でＶ９巨人超え」（６）】 日本球界には「両雄並び立たず」という定説がある。「球界版巌流島の戦い」として語り継がれている勝負師水原茂ｖｓ魔術師三原脩の死闘がその代表だ。 水原監督に巨人の座を追われた三原監督。西鉄ライオンズという最強軍団を作り上げ、１９５６年（昭和３１年）から長嶋が入団した５８年（昭和３３年）まで日本シリーズで宿敵の水原巨人相手に３連覇を果たした。 日本プロ野球界ではこんな類のライバル対決は珍しくない。しかし、その定説を初めて打ち破ったのが、長嶋茂雄と王貞治だ。ＯＮは現役時代から「ミスター」「ワンちゃん」と呼び合い、現在も宿命のライバルなのに友好関係を保っているレアケースだ。 「だってオレが早実から１年遅れで巨人に入団した時には、六大学のスターだった立大の長嶋さんは巨人でもいきなり大活躍。本塁打王、打点王の二冠王で新人王になっているんだよ。先