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実のところ、これまでプロレスやプロレスラーに憧れを抱いたことがない。ただの一度もだ。そんなおれだ... 実のところ、これまでプロレスやプロレスラーに憧れを抱いたことがない。ただの一度もだ。そんなおれだけれども、プロレスファンにはずっと憧れている。尊敬している。それは昔からそうだったし、プロレス最強幻想が破綻した今ではなおさらのことだ。 「強さ」を売りにしていたはずのプロレスが、最強ではなくなる。それはきっとプロレスファンにとって、簡単なことではなかったはずだ。「あれ? キックの方が強いのでは…?」「柔術のほうが強いのでは…?」という疑問を生じること事態が、そもそも由々しきことだっただろうと思う。もちろん、プロレスラーの価値は強さだけに立脚するものではないだろうし、そうした認識は昔からずっとあったものだろうが、それでも「ガチで闘えば最強…」という幻想がプロレスの魅力を底で支えていたのは確かだ。その底が抜ける、抜けてしまったとき、プロレスはどうなってしまうのだろう。ヤバいのではないか。少なくとも
2008/07/13 リンク