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(社説)退位報告書 政権への忠実が際立つ:朝日新聞デジタル
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(社説)退位報告書 政権への忠実が際立つ:朝日新聞デジタル
天皇退位の是非やそのあり方などを検討してきた有識者会議が、最終報告をまとめた。 「国民の総意」づく... 天皇退位の是非やそのあり方などを検討してきた有識者会議が、最終報告をまとめた。 「国民の総意」づくりに向けた骨太の論議を期待した。だが任命権者である安倍政権の意向をうかがった結果だろうか、踏み込み不足が目立ち、最終報告も退位後の称号などに関する見解を並べるにとどまった。 この問題に対する政権のスタンスは明らかだった。 退位を認めず、摂政の設置や皇族による公務の分担で対応する。やむなく退位に道を開く場合でも、今の陛下限りとし、終身在位制を維持する。一部の保守層が反発する皇室典範の改正は行わない――というものだ。 昨年秋に設置した会議の名を「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」という分かりにくいものにしたことからも、その思いは明らかで、国民の意識とのずれが際立っていた。 有識者会議はこれを踏まえ、疑問の多い運営を続けた。 ヒアリングでは、明治憲法下の特異な天皇観に郷愁を抱き、象徴天皇制へ