津波痕跡と４次被害想定を統合 静岡県が防災地図｜静岡新聞アットエス

近世に静岡県沿岸部を襲った津波災害の教訓を現代に生かそうと、静岡県は古文書や石碑などに残る津波痕跡を、県第４次地震被害想定の浸水想定に重ねたオリジナル地図を作成した。県危機管理部の担当者は「県内の津波痕跡情報を一覧的にまとめた地図は初めてでは」と意義を強調し、温故知新で県民の津波防災意識の向上を図る。 オリジナル地図は縦約８０センチ、横約１２０センチで、津波痕跡が残る地点と浸水想定域を県内沿岸部の地図上に示した。さらに、地図裏には津波痕跡の具体的な情報を載せた。 対象にしたのは１８～２０世紀に起きた元禄地震、宝永地震、安政東海地震、関東大震災に伴う四つの津波災害。県はこれまでに収集した歴史資料に、東北大津波痕跡データベースの情報を加え、信頼性が高い６７カ所の津波痕跡を選んだ。

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県担当者は「身の回りの津波痕跡を知らない住民は多いはず。津波災害を具体的にイメージし、実際の防災対策や避難行動につなげてほしい」と期待する。