FujiSankei Business i. / Bloomberg GLOBAL FINANCE：生かせ！知財ビジネス

■自助努力の“開発競争”時代へ 農林水産省は先ごろ、２００８年度の予算概算要求概要を公表し、具体的な知財関連施策を打ち出してきた。０６年２月に独自の知的財産戦略本部を立ち上げて以来、実に１年半を要したが、今年に入って具体策の検討が一気に進んだ。だが、その道程はまだ緒に就いたばかりだ。 ≪抜本的な立て直し≫ 今夏の参院選では、農林水産業従事者の超高齢化や４０％を切る食糧自給率の早期改善などが各党公約に掲げられ、農林水産業の抜本的な立て直しが叫ばれた。日本の農林水産業、特に農業の場合、現状の作付面積や就業者構成、流通制度、そして国際市場との競争などを考えれば、進むべき道はおのずと決まってくる。「高付加価値化」による高価格帯マーケットの獲得だ。その源泉となるのは、技術力やブランド力、すなわち知的財産、あるいは知的資産だ。 知財が中心に据えられるということは、簡単にいえば、農林水産業も自助