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「壁と卵」の現代中国論
第一回 自己実現的な「制度」と中国産食品の安全性 はじめに 2010年5月、中国では上海万博が開幕し、世... 第一回 自己実現的な「制度」と中国産食品の安全性 はじめに 2010年5月、中国では上海万博が開幕し、世界経済危機の影響に見舞われながらも、順調に高度成長を軌道に乗せていることを内外に印象付けた。2年前の北京オリンピックに続き、このような華やかなイベントが行われている反面で、日本では依然として中国に関して厳しい見方が続いている。 たしかにギョーザ事件やメラミン入りの牛乳など食の安全の問題、グーグルとの確執に代表されるインターネットの検閲、若い工員の自殺が相次ぐほどの工場の過酷な労働条件、そして続発する農民暴動や少数民族の抵抗運動……社会のあちこちで様々な矛盾が起きていることが広く知られるようになった以上、その経済成長を手放しで礼賛することには抵抗があるし、中国共産党に共感を持つのはなおさら難しいかもしれない。 しかし、そこで少し立ち止まって考えてみよう。そこであなたがイメージする「中国」と
2010/07/21 リンク