学術論文を読んで涙が止まらなくなったときの話

中原淳（東京大学准教授）のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 誰の役にも立たないと思うけど、今日は、僕が、「学術論文を読んで涙が止まらなくなったときの話」をしよう。 今から数ヶ月前、愚息TAKUZOは、数週間、病床にあった。きっかけは熱性痙攣であったが、予後があまりよくなく、点滴とチューブにつながれた、永遠とも感じられる「長い時間」を、彼は病院で過ごすことになった。 生まれて以来、常に一緒にいた親から引き離され、暗く、そして長い夜を、独り過ごす。もっとも辛かったのは、TAKUZO本人であることは間違いない。 しかし、僕たち親も、本当に心を痛めた。「一生分の心配」を、わずか数週間ですべて経験したような気分であった。 しかも、この間も、仕事は続いている。TAKUZOの入院後、僕た

[phallusia]

多くの研究者は、「研究者としての勝ち」とか思ってないんじゃないかなー。こういうのわかった上でやるというか、むしろそういうファクターを極力取り除くのがサイエンスだろう、とも。

[marief8107]

我が子が症例の少ない難病かもという厳しい状況は誰にも起こり得るが、患者の親が研究者だからと医者から論文を勧められ読めるのは特殊。研究者が多くの人生を感じてくれたのと、お子様が元気になったのは良かった。

[Murakami]

「人間を対象とした研究の「背後」には、ふだんはスポットライトを浴びることのない「人間の物語」が隠されている。」

[kazu64]

研究者の求められる人間性、数字のうらにある感情にどこまで寄り添えるか。

[bobokov]

「物語」という表現がなぜか若干引っ掛かりつつ読んだ。当事者になる前の想像力って個人差が大きいと思う。「何を今更アタリマエを言うんじゃない」とあえて言いたい。

[chindon]

背後にある物語を忘れてもいけないし、それに流されてもいけない。その語られ方が、時代の反映という気がした。

[himagine_no9]

もう、まいっちゃうなぁ‥‥泣かされたあとで追伸だもの。泣き笑いって気分だったよ。

[webmarksjp]

読み物

[rawpower521]

『人間を対象とした研究の「背後」には、ふだんはスポットライトを浴びることのない「人間の物語」が隠されている。』1人の人生とそれにかかわる人の思い。

[khtno73]

論文だけじゃないよね。例えば秋葉原の事件、死亡者の欄に羅列される名前を、自分や大切な人にあてはめて捉えられるか。同じ境遇じゃないから決して理解できない、だけど、経験から想像してみることは出来ると思う。

[AO-ekis]

身内に（軽度ですが）足の障害を持って生まれてきた子がいるので共感しました。「○人に一人」的な記述について色々考えてしまった経験があったので。それにしてもお子さんのつぶらな瞳が可愛いなぁ。。。

[mappuri]

life

[andalusia]

経済なんかもそうだよなぁ。失業率が0.2パーセントポイント悪化、というニュースの背後には・・・ ／ 昨今の風潮だと、私用に大学図書館を使うなんて！とかいう人が出てきそう。 ／ 写真かわゆす。

[hatayasan]

「人間を対象とした研究の「背後」には、ふだんはスポットライトを浴びることのない「人間の物語」が隠されている。」久しぶりにノンフィクションを読んでみたくなってきた。

[tegi]

新鮮。

[boundary-line]

仕事の後ろにある人生の物語にまで想像を膨らませる、このひとはそういう視点が持てた

[graph]

同じことを漠然と思ったことはあるけどここまでぐっとくる文章にはできなかった…｜お子様かわゆす

[TAU]

どんな統計にも、莫大な「それぞれの物語」が含まれている。「○○がこれだけ改善されました」とか言うのを聞く度に、その変化のあった何割かの中に含まれなかったら何も変わらない訳で…と思ってしまう。

[WinterMute]

いいエントリ……だが子どもの名前ローマ字表記は辛い。文脈と無関係に吹きそうに

[takeishi]

子供を持つ親の視点

[dhalmel]

人は数字でできているわけじゃないんだよ、ということについて|ついつい別のことを思いつつ読む。後でかくかも

[sqrt]

研究者ならば「35人」を書いた著者が「固有の名前」を忘れているはずがないことくらい知っているでしょう／TAKUZOくんかわいい。[これは良い親バカ]

[memoclip]

（追記）追記された写真に、笑って、涙ぐんだ。

[takehikom]

趣旨違いですが、ある学術論文を読んでいて、著者プロフィールに逝去年月日が書かれていて、しかもそれが採録年月日の数日前というのに気づいたとき、涙したことがあります。

[LethalDose]

抽象から具象へ。多くのデータをまとめるのは抽象化。そこから読み取るのは具象化。過剰な具象化は言っていないことを読み取るマンになりかねないのでそこは気をつけたい(自戒)

[showgotch]

確かに教育研究はそういう意味で平和なのかもしれないですね

[ka-wara]

『そこには35人の物語があった。いや、３５人につながる数百人の物語を見いだせた。論文の後半、予後の予測モデルや追加の検査の項を読む頃には、涙も枯れ果てた』,

[hidematu]

学術論文を通して見る家族の物語と強烈な共感。