東京新聞:戦前のハンセン病療養所「栗生楽泉園」 国が警察官常駐を要請:群馬(TOKYO Web)

草津町の国立ハンセン病療養所「栗生（くりう）楽泉園」について、県が戦前の公文書を調査した結果、国が１９３２（昭和７）年の開園後に県に対して園内に警察官を常駐させる予算を計上するように要請した記録を見つけた。国立ハンセン病資料館（東京都）は「全国に１３カ所ある国立療養所でこうした記録が残るのは初めて聞いた。重要な発見だ」と注目している。 （菅原洋） 県によると、調査は昨年九月、元患者による園内の自治会から要請があり、差別の歴史などを検証するために準備を開始。四月には、県立文書館（前橋市）の元専門員が専任として加わり、計三人の職員による調査班が発足した。 対象期間は患者の強制隔離政策が始まったころの三一（昭和六）年度から五四（同二十九）年度まで。一千点以上の文書から百六十七点を抽出し、五月下旬までに延べ百二十二時間かけて計数千ページに目を通した。

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“園内の自治会が編集した患者五十年史によると、三一年に国が反抗する患者に監禁や減食などを強いる「患者懲戒検束規定」を定め、患者たちは「園内の治安維持法」とみていたという”