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東浩紀「小松左京と未来の問題2」(1/4)|Science Fiction|Webミステリーズ!
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東浩紀「小松左京と未来の問題2」(1/4)|Science Fiction|Webミステリーズ!
〈ミステリーズ!〉に連載中の、東浩紀氏の「セカイから、もっと近くに!――SF/文学論」最終章として... 〈ミステリーズ!〉に連載中の、東浩紀氏の「セカイから、もっと近くに!――SF/文学論」最終章として、vol.39(2010年2月号)に発表された小松左京論を、ウェブ上に転載いたしました。なお、このページ上で太字となっている箇所は、紙の誌面上での傍点を示します。(編集部) 前回の議論では、小松左京の想像力が、セカイ系の対極のように見えて必ずしもそうではないこと、そこでは「未来」へのSF的視線が、近景と遠景を繋ぐ確固たる社会=中景を再構成するというよりも、むしろその存在を揺るがすために機能していることを指摘した。 小松は短編第一作「地には平和を」と長編第一作『日本アパッチ族』で、ともに未来への視線を現代社会の自明性を疑わせる契機として導入している。前者では、未来人の出現が第二次大戦で無条件降伏しなかった仮想の日本を生み出し、後者では、戦後日本が抑圧し切り捨てた暗部が顕在化した架空の未来図が