震災で漂流した水上バイク、ヤマハ発が無償修理 : 社会 : 読売新聞（YOMIURI ONLINE）

東日本大震災の津波で福島県大熊町から流された水上バイクが昨年、約５０００キロ離れた米ハワイ沖の無人島で見つかり、修理を依頼されていたヤマハ発動機（静岡県磐田市）から２０日、持ち主の会社員松永友宗さん（５０）（福島県いわき市）に引き渡された。 松永さんは「震災前の楽しかった日々がよみがえる」と喜んだ。 松永さんは津波で自宅とガレージが全壊し、避難生活を余儀なくされた。同社製の水上バイクも不明になったが、昨年５月にハワイ沖のジョンストン島の海岸で発見され、いわき市の小名浜港に搬送された。 約３年８か月ぶりに対面した水上バイクはハンドルやシートもなく、「もう乗れないだろう」と思いながら修理を依頼。ヤマハ発動機も無料での修理を快諾し、岩手県大船渡市出身で開発部の三浦洋文さん（４２）らがサンゴを取り除き、船体を強化プラスチックで補強した。生産が終了していたため、中古の部品を探し、約半年間で修理した。

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ヤマ発の修理担当者の中には大船渡出身の方も。「津波で元上司や仲間を失った経験があるので、思い出を少しでも元に戻してあげたかった」