洋服や下着まで共有するほど仲のいい「一卵性母娘」も。「仲良しという言葉で回収されてしまうが、実は性愛的な快楽がある」と信田さん。斎藤さんは「『プラトニックな近親相姦』と評する海外の本も」(撮影/岡田晃奈)この記事の写真をすべて見る なぜこうも繰り返されるのか。「毒母」との呼び名も出てくる母娘の関係性。大人になり家庭を持ったはずが、なお続くケースもある。そのウラには意外な要因も。関連著書がある臨床心理士の信田さよ子氏と精神科医の斎藤環氏が語り合った。 * * * 信田:私が母娘問題について提起した『母が重くてたまらない──墓守娘の嘆き』(春秋社)を出版したのが2008年4月。くしくもその翌月に(斎藤)環さんの『母は娘の人生を支配する──なぜ「母殺し」は難しいのか』(NHK出版)が出て、母娘問題が取り上げられるようになりました。 斎藤:「母の重さ」について、僕自身は本を書いたときも今もさっ