最近、公共図書館でBL(ボーイズラブ)の資料を置くことについて色々とニュースになり、ブログでも話題になった。 まず、この手の問題は当然のように過去に参考になる例がある。 この問題は2つの方向性から考えられる。 (1)性的な描写のある資料をどう提供するか (2)同性愛の描かれた資料をどう提供するか この2つは「資料が偏っている」との批判も交えて入り組んでおり、(1)や(2)のような特定分野の資料を排除したい動機で資料の偏りが叫ばれることが多い。 まずは(1)の例について紹介しよう。具体的な事例ではないが、比較的近い話として青少年条例が制定され、有害図書指定が進んだ1990年前後の時代の例がある。 先例:有害図書と図書館 図書館界として大きく有害図書が取り上げたのは1992年の図書館雑誌の特集や全国図書館大会においてである。 背景として宮崎勤事件においてポルノコミックが犯人の人格形成に寄与した