人と人がかかわり合う難しさを学校を舞台に描き、昨秋アニメ映画にもなった前作『聲(こえ)の形』完結から二年。マンガ家の大今良時(おおいまよしとき)さん(27)が、新作『不滅のあなたへ』の連載を『週刊少年マガジン』で昨年十一月から開始し、今月十七日に単行本第一巻が発売された。 主人公の少年は何者で、これからどうなっていくのか。新作はファンタジーで、ミステリアスな物語の展開と美しく躍動感に満ちた絵に引き込まれる。作品に込めた思いを、東京都の講談社『週刊少年マガジン』編集部で聞いた。 『不滅のあなたへ』は、謎の球体が地上に投げ入れられるところから始まる。それはあらゆるものに姿を変化させることができ、オオカミになって、雪に覆われた地に一人残された少年に出会う。だが少年は亡くなり、それはオオカミからその少年へと姿を変えて、旅に出る。