通常の原発の定期検査の流れ 定期検査中の原発の運転再開が遅れている問題で、北海道電力の泊原発3号機(北海道)と関西電力の大飯(おおい)原発1号機(福井県)が、定検終了直前の「調整運転」を4カ月近く続けている。フル稼働で送電しており営業運転と同じだが、国と電力会社、立地自治体が安全評価の責任を押し付け合い、定検中のまま手続きの先送りを3カ月近く続ける異例の事態になっている。 両機が13カ月に1度の定検に入ったのは、昨年12月から今年1月。約50項目の検査を終え、泊3号機は3月7日、大飯1号機は3月10日と、いずれも大震災直前に原子炉を起動し、調整運転に入っていた。 調整運転は通常、約1カ月行われる。徐々に出力を上げ、フル稼働時点で、経済産業省原子力安全・保安院から、正常に作動しているかを最終チェックする総合負荷性能検査を受ける。 両機とも4月上旬に営業運転に移る予定だったが、震災と原