半年前から、朝晩の食事はなるべく自炊するようにしている。妻の分と2人前。筆者1人だと肉一辺倒になりがちだが、食べてくれる相手がいると魚や野菜も使おうという気になる。 毎日料理をするようになってわかったことは、片栗粉は便利だということ。そして、包丁は割とすぐへたるということだ。安物だからか、すぐに切れ味が悪くなってしまう。 料理人は砥石をこう使う そこで、砥石(といし)を買おうと思ったのだが、砥石といってもピンキリで、ビギナーに適したものがよくわからない。あと、そもそも研ぎ方もわからない。ここはプロに聞いてみよう。 今回お話を伺ったのは、銀座「吟漁亭 保志乃」のマスターである片山さん。料理人一筋40年、銀座に店を構えて十数年のベテランで、新鮮な魚介を駆使した日本料理を得意とする。 ―― さっそくなんですが、プロの料理人の方ってどんな砥石を使ってるんでしょうか? 片山さん(以下、敬称略)「砥石