産業構造審議会新成長政策部会基本問題検討小委員会の報告書「知識組替えの衝撃―現代産業構造の変化の本質―」は、「第I章 現代の産業構造を巡る変化~3つの潮流」、「第II章 我が国産業の課題と解決の方向性」、「第III章 知識組替え時代の政策はどうあるべきか」の3章構成となっています。 ~グローバル化~ 消費市場、労働市場、情報のやり取りのすべての分野でグローバル化が進む中、日本を含め先進国経済の市場規模は頭打ちしています。したがって、グローバルな消費市場への何らかのアクセスがないと日本経済の活性化は見通せません。現在の問題は、端的にいえば、製造業の大企業だけが海外に投資して、そこで資金とビジネスを循環させることでグローバルな経済成長の果実を取り込んでいるが、それ以外はそうした歯車を実感できない点にあります。 ~オープン化~ まず、企業間関係のオープン化があります。これは、従来の系列取引が企業