「統計学という秘密の言葉は、事実がものをいう社会では、人に訴える力が非常に大きいので、物ごとを評判にしたり、誇張したり、混乱させたり、また極度に単純化してしまうのによく利用されている」 「しかし、そういった言葉を正しく理解して使う人と、その言葉の意味がわかる人とがそろっていなければ、結果はナンセンスな言葉の遊びにすぎない」 あらゆる情報がデジタル化され、ウェブを介して飛び回る現代社会への警鐘かと思いきや、この一節は、1968年7月に刊行されたブルーバックス初期の名著、『統計でウソをつく法』の前書きからの引用です。 原著はさらにその14年前、1954年に書かれていますので、著者であるダレル・ハフさんの指摘は、時代を超えた名言といっても過言ではないでしょう。 それを裏づけるように、通巻番号120番の本書は現役バリバリのロングセラーで、累計部数も30万部を突破。電子版も好評を博しています。 そし