2024年10月20日、モルドバでEU加盟の是非を問う国民投票と大統領選挙が同時に実施された。中央選挙管理委員会(CEC)の21日午前10時時点の暫定結果によると、EU加盟への賛成が50.16%、反対が49.84%という歴史的な僅差での賛成多数となった。投票率は51.67%で、総投票者数は156万2,238人に達し、前回2020年の大統領選第1ラウンド(42.76%)を大きく上回る市民の政治参加が見られた。 国民投票は選挙人名簿登録者数の3分の1以上が投票し、その過半数が賛成票を投じれば承認される仕組みとなっている。CECの報告に基づき、憲法裁判所が10日以内に国民投票の有効性について判決を下すが、条件を満たしていることからEU加盟の方針を憲法に盛り込むことが承認される見通しだ。 しかし、この結果は同時にモルドバ社会の深い分断を浮き彫りにしている。首都キシナウでは54.13%(36万1,7