人生にリスクはつきものだが、コンサートに行けなくなった、旅行先が雨…などの“小さな困った”に対応する保険は、これまでほぼなかった。ところが最近、これらをピンポイントでカバーするミニ保険(少額短期保険)が続々登場し、急成長している。かゆいところに手が届く、ミニ保険の背景と実態を調べた。 保険は持病や障害があると加入困難なのが一般的だが、ミニ保険ではこれを可能にする商品も登場している。 『ぜんちの安心保険』(ぜんち共済) 代表例がこの保険だ。ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんはこう言う。 「ぜんち共済は、全国知的障害者共済会が前身で、日本で初めて知的障害者や発達障害者を対象に設立された少額短期保険会社です。たとえば、発達障害の子は事件に遭うと現場から動けず、警察に連行されてしまうケースもあるそうですが、そんな時にうまく説明できない彼らのもとに、弁護士が駆けつけて警察から連れ戻してくれるの