トルコ、イスタンブールのオルタキョイモスクが夜明けのピンク色の光を浴びる。ここから近いマルマラ海の掘削孔から、2016年夏にトルコでスロースリップが起きていた可能性が明らかになった。(Photograph by Robert Harding Picture Library) 2016年夏、トルコ北西部で大きな“地震”が発生した。この地域は非常に活発な断層帯であり、過去にも激しい地震が起きていることを考えれば、それほど珍しいことではない。 この地震が奇妙だったのは、誰1人として揺れを感じなかった点だ。しかも、その地震は50日間も続いた。(参考記事:「謎の地震が世界を駆け巡る、20分超継続、原因不明」) 学術誌「Earth and Planetary Science Letters」に掲載された新たな論文によると、この現象は、「スロースリップ(ゆっくり地震)」と呼ばれる、かなり特殊なタイプの地