ベルギーリーグ1部のベールスホットで背番号10を背負うストライカー、鈴木武蔵。先日の日韓戦とアジア2次予選モンゴル戦は怪我の影響で招集を見送られたが、森保ジャパンでは着実に出場機会を増やしている。ジャマイカにルーツを持ち、日本で育ってきた鈴木にとって「日本代表」は特別な場所。小学校時代に受けたイジメ、プロサッカー選手になっても続く誹謗中傷のメッセージ……サッカー選手として新たなステージを突き進む鈴木が、自身の半生を赤裸々に語った(全2回の前編は、ジャマイカから来日した小学生時代のエピソードです/後編はこちら)。 ※本稿は『ムサシと武蔵』(徳間書店)の一部を抜粋、再編集したものです。 「あああ、ムサシか。お前、入ってくるなよ」 ショックだった。今まで仲良く遊んでいたはずの友達から、急に冷たい態度をとら れたからだ。 「何で? 僕、何か悪いことをしたかな」 その日から僕の周りは急に冷たくなった