おそらく皆さんは、カタカナだけの文章なんて読みづらいとお思いでしょう。カナモジ文が読みづらいとしたら、その原因のひとつは「慣れ」の問題です。皆さんのほとんどは、こどもの頃から「漢字かな交じり文」に慣れ親しんできましたから、それと違った文を見て、読みづらいと感じるのは当然です。慣れれば読みやすくなります。 もうひとつの原因は「書体」にあります。 英語では、漢字ではなく、アルファベットで書きますが、慣れれば読みづらいとは感じないでしょう。それは、たとえば「dog」ならば「d」「o」「g」と一字ずつ読んでいるわけではなく、「dog」を「語形」として、ひと目で理解しているからです。カタカナの大部分は、本来、漢字の一部(だから「片カナ」なのです)ですから、「語形」をつくる力が強く、たとえば「イヌ」ならば、それがひとつの語形として、ひと目で理解できるはずです。ところが一般に使われている「明朝体」や