地球に接近しているハートレー彗星(すいせい)に米航空宇宙局(NASA)の探査機エポキシが約700キロまで近づき、でこぼこした姿を撮影した。 この彗星は太陽の周りを約6年かけて回り、今年は太陽と地球に接近している。日本時間4日夜に撮影した画像からは、中央がくぼんで細長く、落花生のような形をし、表面からガスのようなものが勢いよく噴き出している様子がうかがえる。 NASAの研究者は「彗星の体積や、噴出している物質に関する新たな情報が得られる」としている。 エポキシは、05年に別の彗星に衝突体を打ち込み、内部の成分観測などをした探査機ディープインパクトの名前を変えたもので、ハートレー彗星観測を新たな目的にしていた。 ハートレー彗星は、日本でも今月半ばごろまで観察が可能だ。国立天文台によると、月から遠ざかる午前1~5時ごろ、天頂付近で青みがかった姿を見ることができるという。