底本:萩原恭次郎『死刑宣告』日本図書センター〈愛蔵版詩集シリーズ〉(2004年3月25日初版第1刷発行) ISBN 978-4-8205-9599-1 表記について:旧仮名遣いは初版本(1925年10月18日発行、長隆舎書店)のまま、漢字は常用漢字に改めてある。 ● 私の詩への警告●● 私の詩をデカダンの如く思ふ者、それ自身が一つの嘲笑はるべき近視眼だ! 私は私の詩集に「野獣性なる人間的なる愛の詩集」と名づけたく思ふ程の、いはゆるデカダンを擯斥する者である。必然にデカダンに追ひ込まんとする近代文明的所設の諸手段に、私は貫通する意志を持つ私が解体する如く見える日の自分を、意地の悪い憤怒と嘲笑とをかくしまぢえた日の、われ〳〵自身の「ブルジヨア的(労働者に対する資本家の意味に非ず)サチイズム」に警戒せよ! ● また私の詩に対する、喧騒・鳴動・雑音・醜悪の言を吐く、愚鈍なる彼女の心臓への発矢! わ
最近Wikisourceなるものの存在を知った。 青空文庫にくらべるとまだまだ量は少ないが、萩原恭次郎の「死刑宣告」がすべて電子化されているのに感激したので紹介しておく。 →死刑宣告 - Wikisource 私は詩はそれほど感心があるわけではない。というより「詩は原文で読まないと駄目だよね」主義でいくと日本語しか使えないので、なかなか視野を広げられないところが壁になっている。なので、今のところ阿部日奈子、加藤郁乎、萩原恭次郎ぐらいしか押さえていない。 前にhttp://www.leibniz.co.jp/~monado/js/analyze.htmlで「装甲弾機」を使ったんだけど、「死刑宣告」は本当にヤバイ詩集だ。 どの詩でもいいから一読、いや一見してもらえればそのヤバさがわかってもらえると思う。特にキテるやつを紹介しおこう。 ラスコーリニコフ - Wikisource 広告灯! - W
医学書に誤字があると、どうなりましょうか?誤った情報に基づいて処方や治療が行われるならば、この上なく危険なことに思われます。では、儒教の経典に誤字があった場合はどうでしょう?むろんどんな本にも誤字はない方がよいのですが、医学書と比べると如何でしょうか。 昨日取り上げた、江辛眉(1922-1986)「校讎蒙拾」の中に、次の一節があります。 齊召南謂:“書有版本,讀書稱便;自有版本,校者轉難。”其故何哉?蓋舊本之訛,或出無心;新刻之失,每因怠忽。乃曰:“誤而思之,更是一適。”又曰:“非關壽夭,未有所傷。”其謬如此,固當騰笑眾口,而支離失讀矣。(「辨訛第四」p.49) 木版印刷が始まり、書写して本を作っていた時代よりも便利になったものの、どうも文字の正確さがおろそかになったのは、困ったものだ。それなのに、この問題の重大さを認識していない者がいる。大意はそういうことでしょう。 「非關壽夭,未有所傷
思うところあって、韓国の常用漢字表(1951年5月23日制定)をテキスト化した上で、1000字それぞれに音を当ててみた。この日記の少なからぬ読者にも役立つのではないかと思い、ここに公開する。なお、臨時許容漢字表(1957年11月18日決定)の300字も、同時にテキスト化しておいた。 가 家歌價可加假 暇街 각 各覺刻閣角 - 간 間看幹簡 刊懇 감 感監減 敢 갑 甲 - 강 降江講强鋼綱 康 개 開改個槪 介皆 객 客 - 갱 更 - 거 距去巨居據 擧拒 건 健建件 乾 검 劍 檢 격 擊激 格 견 見絹堅 - 결 缺結決 潔 겸 - 兼 경 境京輕敬景警頃耕慶競 鏡經傾 계 界械計繼系戒鷄係 季階契 고 古高苦故庫吿固考 鼓孤 곡 谷曲 穀 곤 困 - 골 骨 - 공 空工公共功恐攻 供 과 過課科果 - 관 觀館官關管慣貫 冠 광 光廣鑛 - 괴 - 怪 교 交橋敎巧較 校 구 九
『教誨師』 堀川恵子(2014) 教誨師 作者: 堀川惠子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2014/01/31 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る アザゼル (id:xlab)さんからお薦め頂いた本をようやく読了。 正直、教誨師(きょうかいし)という職名も初めて聞きました。 死刑判決が確定すると、死刑囚は面会や手紙など外部とのやりとりを厳しく制限され、死刑が執行されるまでの日々のほとんどを拘置所の独房でひとり過ごす。教誨師は、そんな死刑囚たちと唯一、自由に面会することを許された民間人だ。 間近に処刑される運命を背負った死刑囚と対話を重ね、最後はその死刑執行の現場にも立ち会うという役回り。それも一銭の報酬も支払われないボランティアだという。 本書は全国1,800人の教誨師の中でも最長、28歳から50年以上教誨師として活動された渡邉普相(ふそう)氏へのインタビュ
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