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ブックマーク / www.jagat.or.jp (385)

  • 書体の世界~書体を知るということ

    何を今さらと思われるかも知れないのだが、長い歴史のある書体についての考察を、去る2000年5月26日にtechセミナー「書体の世界」に行った。そこで再発見したことは、伝統的な書にもフォント制作にも通じる話は多く、書体の奥は非常に深いことや、まだ未踏のフロンティアもあることである。即物的に、どんな時にどんな書体を使えばよいか、と考えるだけでなく、さまざまな書体が作られてきた歴史に触れることで、書体の理解は深まるのだろう。 ここでは上記セミナーの最後に行なわれたディスカッションから抄録する。 発言は, 山太郎(アドビシステムズ 日語タイポグラフィマネジャー) 橋和夫(イワタエンジニアリング 顧問 書体デザイナー) 有澤逸男(デザインラボAW 書家 書体デザイナー) の各氏と日印刷技術協会 小笠原治である。 なお抄録にあたっては,発言をそのままではなく,内容を損なわない程度に言い回しなど

  • 最初にWeb ありき時代の製版 | JAGAT

    Web が一般的になって、デザイン的な素養や常識もWeb 中心ということが多くなっている。今年から大学のDTP 実習の授業を担当しているが、「はじめにWebありき」から教えるべきだろうと思っている。 「初めにWeb」になると、ロゴやイラストなどIllustrator で作るデータ(Illustrator はCMYKベース用にできている)でも、RGB データで来るケースが急増している。 スミベタ一色モノも、図1 のようにCMY ベタ(100%)でK も90% というような指定で入稿されるものもあり、印刷すると事故になってしまいかねない。 総インキ量が390% になって逆トラッピングを起こしてしまうし、見当ずれしたときは悲惨な結果になる。RGB 指定して、安易にCMYK 変換するとこれらのようなことが起こってしまうわけだが、この場合、イラストはスミベタで指定し直す必要がある。 図2 は再指定し

    最初にWeb ありき時代の製版 | JAGAT
  • コミックの電子化と出版の変遷 - JAGAT

    私はコンテンツビジネス開発グループに所属しており、電子書籍関係を担当している。また、共同印刷とソフトバンクグループと合弁で作ったデジタルカタパルトという会社の制作技術部にも兼務しており、両面からコンテンツビジネスを推進する立場にいる。 これまで、CTSの組版システム、チラシ・カタログのデータベース連携組版、まんがのフルデジタル制作システム(InDesignプラグイン、ComicPacker)の開発を担当した。その後、ガラケーのオーサリング部隊の立ち上げや、共同印刷の自社サービスの立ち上げなどを担当した。 最近は、出版社の電子出版の動きも加速しており、オーサリングに関わるところが多くなってきている。 デジタルカタパルトは「ソク読み」というまんがの配信サービスをやっており、制作を共同印刷が受け持っている。「ソク読み」サービスは、そこで配信して売るだけでなく、例えばYahooとか楽天等への取次業

  • 澤田善彦 著作集

    フォント千夜一夜物語 ★ ○その1 デジタルプリプレスの黎明 ○その2 写植フォントのオープン化(1) ○その3 写植フォントのオープン化(2) ○その4 写植フントのオープン化(3) ○その5 フォント戦争の幕開け(1) ○その6 フォント戦争の幕開け(2) ○その7 ポストスクリプト・クローンフォントの登場 ○その8 Macシステム7とTrueType ○その9 Mac OS漢字Talk 7.1とTrueTypeの登場 ○その10 Windows 3.0とWIFEフォントの登場 ○その11 Windows 3.1とTrueType ○その12 平成フォント誕生物語 ○その13 平成フォント誕生物語(2) ○その14 平成フォント誕生物語(3) ○その15 平成フォント誕生物語(4)─フォント千夜一夜物語(15) ○その16 フォント関連の知的財産権(1)─フォント千夜一夜物語(16

    funaki_naoto
    funaki_naoto 2015/08/25
    前のはリンク切れになってゐたか。
  • EPUB制作環境の推移と三陽社の取り組み - JAGAT

    EPUBを取り巻く環境変化 EPUB3とは、電子書籍のフォーマットの1つで、HTMLなどと同じオープンな規格である。オープンな規格という点が大事で、XMDFや.bookのような規格と違い、誰でも使え、誰でも自由に参入できる。国際標準規格なので個々の企業の都合でフォーマットが使えなくなることはない。 英語圏では早い時期からEPUB2がスタンダードであり、今でも実質的にはEPUB2が主流である。日ではEPUB3で縦書きとルビが使えるようになったことで一気に普及に向かった。アマゾンのKindleのMobi形式もEPUB3から変換できるので、実質的には仲間といえる。まだ課題はあるが、今後、EPUB3がほぼ標準になることは間違いだろう。 次に、2012年度までのEPUB3関連トピックスを緊デジ中心に簡単に振り返りたい。 2011年10月10日にIDPFからEPUB3.0 Final Specifi

  • Webにおけるリアルフォント表示とフィットフォント | JAGAT

    *印刷物におけるフォント選択は、メッセージを伝えるための重要なデザイン要素である。Webの世界でもフォント選択が重要な時代へと進みつつある。 通常のWebページは、閲覧者の環境にあるフォントだけしか表示できない。そのため、多くのWebページは、システム搭載のゴシック書体のみで表現されていることがほとんどである。 デザイン重視のWebページでは、見出しやバナー部分に画像を貼り付けている場合もある。しかし、見出しなどに画像を多用したWebページは、更新も手間がかかり、SEOやアクセシビリティの面でも不利となってしまう。また、スマホなどの小サイズ画面で見にくいなどの弊害もある。 Webフォントとは、Web制作者がフォント名とフォントサーバーを指定すると、閲覧者のWebブラウザ―がその都度フォントをダウンロードして表示する仕組みである。閲覧者のWebページで印刷物と同等のリアルフォントを表示する環

  • 緊デジ事業とEPUB制作環境 - JAGAT

    メディアシステム・ディレクター/グラフィックデザイナー 深沢 英次 氏 緊デジ事業とは? 去年1年間、出版デジタル機構に依頼されて、経産省の補助金事業を手伝い、緊デジで作る電子書籍の仕様書を書いた。その性格とか権利のシステムなどを作ってきた。今日はその経験をもとに話したい。 緊デジは「コンテンツ緊急電子化事業」が正式名称である。「電子書籍事業の拡大及びそれに伴う被災地域の知へのアクセスの向上に向けて、書籍の電子化作業に要する制作費用を国が補助する」ものである。 実際何をやったかというと、大手から中小、零細までの出版社にタイトルを出してもらう。最終的に出版社は総数300社くらいになったと思うが、各制作会社に、紙のを電子化してくれと依頼する。 制作会社は、もちろん凸版、大日もメインになっていたが、2、3人規模の制作会社も数多く、最終的には合計で90社程度の制作会社に依頼して、1年間で約6万

  • 「印刷会社のフリーペーパー展」page2015特別企画報告 | JAGAT

    page2015では、JAGAT会員企業が企画・編集・制作などに参加するフリーペーパー・フリーマガジンを募集、 会場内に特設ブースを設け、展示を行った。そこから見えた印刷会社のフリーペーパーについて報告する。 「地域情報の収集・発信」に注目、特別展を企画 JAGATでは2011年から地域活性を重点テーマに、研究会ミーティングやpageカンファレンスを開催、会員誌『JAGATinfo』では連載「印刷会社の地域活性化」の中で、業界内外の最新事例を取り上げてきた。2013年、2014年には『印刷会社と地域活性』を発行、あらゆる機会を通して印刷会社における地域活性ビジネスの可能性を発信し、2014年からは複数大学で関連講義も行っている。 今回のpage2015では、前出『印刷会社と地域活性Vol.2』に収録した「印刷会社の地域活性化」に関するアンケート結果分析で、現在の取り組み事例として回答の多か

  • Web to Printは次世代のパブリッシング技術か? | JAGAT

    JAGAT 研究調査 レポート グラフィックス Web to Printは次世代のパブリッシング技術か? Web to Printは次世代のパブリッシング技術か? 分野や対象を限定することで、Web to printによる自動化、スキルレス、ワンソースマルチユースなど次世代のパブリッシングが実現する。 名刺のWeb to Printはもはや常識? Webブラウザ上での自動組版、デザインテンプレートや共通パーツを使った簡易レイアウトをおこなうWeb to Printが徐々に普及している。 Webブラウザ上で操作するため、DTPのような専用PCやアプリケーション、フォント環境も必要としない。さらに、専門の知識やスキルを身に付けたオペレーターやデザイナーを必要としないことが最大のメリットである。 Web to Printソリューションとして典型的な例を挙げると、名刺のWeb to Printがあ

    funaki_naoto
    funaki_naoto 2015/02/02
    印刷
  • 発注者が望む印刷会社の姿 | JAGAT

    プリンティングコーディネータ養成講座における津田淳子氏の講義「プリンティングコーディネータに求められる役割と能力」を通じ、発注者が望む印刷会社の姿を探る。 第17期 プリンティングコーディネータ養成講座(2014年10月16日〜11月14日)を終えた。最終11月14日は会場を竹尾社に移し、竹尾の青柳晃一氏とアートディレクターの高谷廉氏による「印刷用紙知識とディレクションのポイント」講座と、グラフィック社『デザインのひきだし』編集長の津田淳子氏による「プリンティングコーディネータに求められる役割と能力」講座を開催した。 『デザインのひきだし』は「そのアイデアをどうやったらうまく紙、印刷物に落とし込めるか」をコンセプトに、印刷・製・加工のさまざまな技術解説や応用例を、綴じ込みの実物サンプルと共に解説している。不定期発行で2007年から現在まで23号が刊行され、デザイナーや広く印刷・関連業界

    発注者が望む印刷会社の姿 | JAGAT
  • ハルキムラカミの経済効果を考えてみよう | JAGAT

    村上春樹といえば、ノーベル賞の時期になるといつも候補者として名を連ね、注目を集めている。 ノーベル文学賞は出版界の救世主になるか 日人では、過去に川端康成と大江健三郎がノーベル文学賞を受賞している。しかしながら、夏目漱石や谷崎潤一郎、三島由紀夫や安部公房などが、受賞していないのは不思議な気がする(でも存命だったトルストイだって受賞していない)。日国内の評価とは少しずれているかもしれないが、受賞は世界的なニュースになるし、は売れるし、経済波及効果は計りしれない。 大江以来の日人として、最有力候補なのが、村上春樹である。『風の歌を聴け』でデビューしたのが1979年で、その年の芥川賞の候補になった。群像新人賞受賞作で芥川賞を獲ったのは1976年の村上龍『限りなく透明に近いブルー』があり、同ケースかとも思われたが、結局受賞はかなわなかった。 しかし、その後の作品で野間文芸新人賞や谷崎潤一郎

  • クロスメディア考現学(20)神保町フォークゲリラで感じたクロスメディア | JAGAT

    電子書籍に「返品」「完売」はないが「面陳」はあるのではないだろうか?神保町フォークゲリラで感じたクロスメディアについて検証する。 今年も秋の東京名物、神田古まつり、神保町ブックフェスティバルが開催された。毎年恒例となった「神保町フォークゲリラ」の活動を通して感じた出版業界におけるプロモーション、マーケティング、そしてクロスメディアについて考えた。 全国から好きが神保町に集まるイベント 神田古書店連盟による最大の年中行事である「神田古まつり」は55回目を迎え、今年は10月25日(土)から11月3日(月・祝)まで開催された。約100店舗が出店し、出品数は100万点にも及び、全国の好きたちが神保町に集まってくる。 この神田古まつりと時期が重なっている11月1日(土)から3日(月・祝)まで、神保町ブックフェスティバルというイベントがすずらん通りで開催された。こちらは古ではなく新刊書店と

    クロスメディア考現学(20)神保町フォークゲリラで感じたクロスメディア | JAGAT
  • インドの印刷工場品質管理 | JAGAT

    今回はインド商印や出版物の品質管理について報告する。 田中 崇 THOMSON PRESS インドの印刷コンテストでは以下の品質比較項目がある(主としてして一般印刷分野。新聞、パッケージは別扱い)。 印刷物の企画関係の品質 印刷方式の選定、用紙、インキの選定、製加工の選定 グラフィックデザインの品質 ページデザイン、文字組版、写真、背景、配置、全ページのバランスなど 製版、刷版の品質 色分解、調子 刷りの品質 見当、濃度、色相、ドットゲイン、ツヤ、汚れ、すじ、しわ、折れ 製の品質 函、カバー、表紙、文、折り、断裁、見返し 加工関係の品質 箔押し、PP 貼り、リボン、花切 その他(CMSなど) 製品分野は、色刷りの書籍、文字のみの書籍、紙のカレンダー、紙以外のカレンダー、中とじ、上製など、30 ほどのカテゴリーに分類して審査する。 インド印刷工場の品質管理 インドでは、国際的な印刷技

  • 日本語組版とつきあう | JAGAT

    小林 敏(こばやし とし) 約物の配置処理 1)約物の種類(2016.6.10) 2)括弧類の使い方(2016.7.8) 3)句読点と括弧類の字幅(2016.8.10) 4)行頭・行末禁則と分割禁止(2016.9.12) 5)約物が連続した場合の処理(2016.10.7) 組版を考える 1)組版を見る目を鍛えよう (2011.9.10) 2)原則と応用(2011.11.10) 3)JIS X 4051(日語文書の組版方法)(2012.3.10) 4)組版評価のむつかしさ (2013.9.10) 5)DTPソフトの学び方(2013.10.23) 6)組版と原稿編集(原稿整理)(2013.11.12) 7)かたいルールとゆるやかなルール(2013.12.10) 8)組版に関係する用語(2014.1.10) 9)の読み方と組版(2014.8.11) 文字の特徴とその扱い 1)文字サイズの単位

    日本語組版とつきあう | JAGAT
  • 【訃報】 澤田善彦氏 - JAGAT

    かねてより病気療養中の澤田善彦氏が、2014年7月23日逝去されました。84歳。 澤田氏は、大日印刷(株)にて活版、オフセット部門の管理職・工場長を歴任された後、リョービイマジクス(株)取締役、ダイナラブジャパン(株)取締役副社長に就任し、活躍されました。 また、1994年以降、日印刷技術協会のDTPエキスパート制度に認証委員として参画し、同制度の設立・普及と日の印刷業界の人材育成に大きく貢献されました。 DTPや組版、オフセット印刷に関する多数の著書によって、多くのDTPエキスパートが誕生したことは想像に難くありません。 活版からオフセット、電算写植、DTPへと至る大きな変革をすべて経験し、高度な技術と知見を備えていた氏ならでは業績でした。 ※澤田 善彦氏 プロフィール(詳細) 【著書】 この一冊でDTPがわかる プリプレス用語集(印刷之世界社) プリプレス用語1000語―CTS・

  • 印刷業界にデザイナーは何人いるのか? - JAGAT

    デザイン力強化を図る印刷業界においてデザイナーの役割はますます重要となる。デザイナーの定義、印刷業における就業者数、他産業との比較について考察する。 「JAGAT印刷産業経営動向調査」によると、印刷会社が今後強化したいと考える工程の1位は、過去3年連続で「デザイン」である。 また、全日印刷工業組合連合会による平成25年度「経営戦略アンケート」では、過去に変えた事業領域について「デザイン部門を強化した」と答えた企業が39.4%となっている。 http://www.aj-pia.or.jp/welcome/wel_056.html このように、印刷業界では、デザイン力強化に対する意欲が高まっており、社内デザイナーの育成、あるいは外部デザイナーとの連携が今後いっそう進んでいくものと思われる。 ●デザイナーとはどんな職業? デザイナーは、国家資格がないため必要とされる技能が法的には定まっていない

    印刷業界にデザイナーは何人いるのか? - JAGAT
  • 2014 東京国際ブックフェア雑感~クロスメディアの観点から~ - JAGAT

    「クロスメディア」というキーワードから想起されるビジネスやサービスの「現在(いま)」を毎月再考していく。 2014年7月2日から7月5日の4日間、第21回東京国際ブックフェアが東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された。同時開催された電子出版EXPOと合わせて「クロスメディア」という観点からひときわ目をひいた展示、セミナーなどをリポートする。 「出版にもっと自由を」と大きなサインが目を引いたのは楽天Kobo ブース。 誰でも電子書籍を出版できるいわゆる「自己出版」が手軽にできる「ライティングライフ」のサービス開始が発表されました。 自己出版といえばアマゾンのKDP(Kindle Direct Publishing)が先行していますが、楽天Koboでも正式に参入を表明しました。サービス開始時期や具体的な手数料(料率)などは後日発表されるとのことですが、7月3日に楽天Koboブースで実施され

  • W3C日本語組版ノートとCSS - JAGAT

    私はW3CのCSSワーキンググループでエディターをしている。今日はJLREQ(日語組版処理の要件)の出版記念ということで、ここまでの経緯をまとめてみた。 10年前の1993年が日語組版にとってエポックメーキングな年であり、その年にJLREQの前身であるJIS X4051が発刊されている。 同じ年に、JISとほぼ同時だったのでJISの取り込みには間に合っていないが、Word6.0が日語ワープロとしては初めて、約物の詰めとか、きちんと組版ルールを組み入れたワープロとして発売されている。 1995年には、Wordはほとんどマイナーチェンジされたが、これがOutlookに入ったということで、この時点ではまだJISのような組版が、メールクライアントで使えるようになった。1997年に、Word97でJISと合わない部分やバグフィックスを入れた。JIS準拠という明確な基準はなかったが、作っている側

  • 日本の文字と形、そして手仕事を次代に伝える - JAGAT

    の文字と形をテーマに「型染版画」という手法による作品を発表し続けている作家、伊藤紘氏の仕事を通じ、手仕事の価値を考える。 2014年5月28日〜6月10日まで、日橋三越店[はじまりのカフェ]GATE Aにおいて、伊藤紘版画展「佇むかたち弾む文字」が開催された。新作を含む約50点の作品展示のほか、型彫体験のワークショップも行い、参加者に手仕事の難しさと面白さを伝えていた。 http://hajimarinocafe.jp/gate/artcafe/ 伊藤氏はグラフィックデザイナーとしてタイポグラフィに関わりつつ、1980年代から「型染版画」による作品を発表し続けている。印刷関連業界誌をはじめ数々の雑誌の表紙デザインも手掛け、日印刷技術協会でも1996年から2008年まで13年にわたり会員誌『JAGAT info』の表紙をデザインしていた。 『JAGAT info』2005年までの表

  • 技術進歩で変わる印刷の権利帰属と企業責任

    印刷データの所有については従来の印刷原版以上に強い関心を抱いている。これは印刷業だけではなく発注者側も同じである。デジタル化によって以前の印刷原版とは意味合いが違ってしまった。当然印刷会社としては、権利は権利として所有権を正しく認識することが重要である。しかし、それがビジネスを保証してくれるものではなく、また、それ自体が情報技術の変遷の中で、形骸化するかもしれない。これからは自らが権利の主体になる覚悟でビジネスをしなければならない時代である。 知的財産権が国家、あるいは企業戦略として重視されはじめてから久しくなるが、ますますその比重は高まっているといえる。そのことが良いか、悪いかは別にして、情報の技術革新とそのビジネスモデル、それを取り巻く権利義務は一体となって動いているものである。昨今の厳しい経済状況とデジタル化の中でどの企業も知財権動向には戦々恐々とした状況にある。ことに「ビジネスモデ