2014年8月2日(土)-9月15日(月・祝) 会期中の休館日:8月27日(水) 壺の中の妖精、花に宿る愛らしい少女の顔・・・。 はかなげで時に危うい気配すらのぞかせる、ちょっと不思議なキャラクターたちは、ロマンチックな乙女世界を描き大正から昭和初期にかけて爆発的な人気を博した加藤まさをが、その活躍の初期に手がけたものです。 立教大学在学中の大正8(1919)年、上方屋平和堂から出版された絵はがきでデビューしたまさをは、少女雑誌を舞台にアンニュイでセンチメンタルな風情の乙女像をくりかえし描き、「まさを調」というイメージを確立したのですが、本展では、「まさを調」が生まれるより前、そのみずみずしい感性がほとばしる、初期絵はがき作品に特に重点を置いています。花びらに包まれた妖精、愛くるしい小さな子ども、机や樹木、果ては地面にまでも大胆にしなだれかかる嘆きの乙女たちは、ただ「かわいい」というだけで