最初この話を聞いたときは、正直ユルい印象があったのですが、昨年秋の清水柾行さんと福島治さんによるトークを聞いて、なるほど、これはアリかもしれんぞ! と考えを改めました。 グラフィック、とくに広告のデザインは、不特定多数に対し効率よく伝えることが前提とされるため、いかに相手の立場にたって考えるかが基本と言えます。 しかしこの『マチオモイ帖』については、大仰に言ってしまえば自分の思い入れを主軸とした、いわば真逆の方法論による情報伝達が前提となるのです。 それゆえ自己満足的なモノを提示してしまうコワさもあり、どこまで客観性を維持できるのか不安でもありました。 しかしこれを“プロが作る同人誌”と考えると、大手出版社では作れないような、エッジの立った表現を提示できるチャンスともいえます。 これはもう、作らねば!! という訳で、広島県尾道市東久保町の『マチオモイ帖』を作ることにしました。 私はここで生
![わが逃走[179]東久保町の構造美 の巻/齋藤 浩](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/d47c9ecc3f3fb15de667bc31b9e265f2bbbb8bfd/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbn.dgcr.com%2Fimages%2Fdgcr-logo-icon.png)