2011年07月19日21:45 カテゴリ民俗学番外編 土用の丑の日にうなぎを食べるのはなぜか? 〜陰陽五行と民俗〜 七月の土用が近づき、巷間で「うなぎ」の値段が話題になる時期になってきた。今年はうなぎが不足で値段が上がり気味だという。たしかに、体力が落ちる時期に滋養の面ですぐれたうなぎを食べることは理に適っている。 うなぎという魚がすぐれているのは、ビタミンAやBのたぐいを多く含むということである。しかも、ビタミンAは脂溶性なので、脂の多いうなぎはその吸収率においても大変効果的なのだそうだ。もっとも、勘違いをしている人が多いが、当のうなぎは夏が旬ではない。身に脂が一番のるのは秋から冬にかけてである。 ところで、毎年話題にのぼるせいで「土用」というと夏にだけあるものと思いこみがちだが、実は陰陽五行の思想では年に四回ある。吉野裕子氏の説明を参考にして、その点について少しばかり書いてみたい。