石原裕次郎も美空ひばりも みな「タンゴを」歌った。 19世紀末、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの場末の酒場で生まれたタンゴは、20世紀初頭パリに渡って洗練されるや、瞬く間にヨーロッパ中に広まった。日本にも昭和の始まりと共に上陸。当時流行の最先端にあったダンスや音楽は日本人にも熱狂的に支持され、そのエッセンスは歌謡曲や演歌にも次々と吸収された。戦後、そんな時代が確かにあった。 90年代後半、ピアソラの登場で世界的にブームは再燃したが、それもつかの間、タンゴは謎めいた香気を残し、表舞台から姿を消した。いったいタンゴはどこに消えたのか。その出生の秘密と日本との不思議な縁をひもときながら、今なお見え隠れする魅惑的な後ろ姿に迫る。 さて、日本人とタンゴについて考える時に、もうひとつ忘れてはならないことがある。 それは、ブエノスアイレスから持ち込まれたアルゼンチン・タンゴや、欧米から届けられるコン
「財務省と森友、防衛省とPKO日報、都庁と豊洲ーー 解決のカギはすべて本書にある」 青木理氏(ジャーナリスト) 「権力を注視する極意を教える貴重な一冊」 加藤陽子氏(東京大学大学院教授) 「ファシズムの足音が聞こえる今、 阻止するための盲点がこんな身近にあったとは!」 堤未果氏(ジャーナリスト) 公文書とともに葬られる歴史と行政の責任! 国民の「知る権利」を軽んじ、秘密が横行する権力は必ず暴走するーー。第二次世界大戦敗戦直後の軍部による戦争責任資料の焼却指令から福島第一原発事故、南スーダンの自衛隊の日報をめぐる顛末等にいたるまで変わらない、情報を隠し続けて責任を曖昧にする国家の論理。この「無責任の体系」を可能にするものは何か? 本書はその原因が情報公開と公文書の管理体制の不備にあることをわかりやすく説明する。そして、世界の情報公開の流れに完全に逆行した形で、2013年末に可決された特定秘密
大化改新はあったのか?アマテラスのモデルは持統天皇? 歴史学の最前線が明らかにする「神話と歴史」の事実! 書物で考える歴史シリーズ〈本と日本史〉始動 〈本と日本史〉は「本」のあり方から各時代の文化や社会の姿を考え、当時の世界観・価値観がどのように成立し、変化していったのかを考察する歴史シリーズ。 第一巻が扱うのは『日本書紀』。歴史は常に勝者のものだった。『日本書紀』もまた、当時の権力者の強い影響下で生まれ、書物と書物の争いを勝ち抜いてきた。今日においても歴史の記述に大きな力を持つこの「正典」を最新の歴史学の知見をもとに読み解き、相対化する。本書は歴史解釈の多様性を示す『日本書紀』研究の決定版である。 [著者情報] 吉田一彦(よしだ かずひこ) 一九五五年東京都生まれ。日本史・仏教史学者。名古屋市立大学大学院人間文化研究科教授、博士(文学、大阪大学)。一九八六年上智大学大学院文学研究科博士後
本年で連載25周年という節目を迎え、これまでに累計7500万部以上を売り上げたマンガ『ジョジョの奇妙な冒険』。数々の記念企画が進行する中、年齢・性別を問わず愛され「ジョジョ語」とも呼ばれるその珠玉の言葉を集めた名言集が満を持して登場! 作中に登場する「不思議なチカラ」を持った言葉の数々を、作品を貫く「人間讃歌」というテーマを軸に選び抜く。名場面の数々を振り返るのはもちろん、なぜこれほどまでに『ジョジョ』の言葉は「力強い」のかも明らかにする、『ジョジョ』の入門書。 解説をフランス文学者の中条省平氏に依頼し、荒木飛呂彦先生ご自身の解説、描き下ろしのカバー・本扉イラストも収録。 はじめに 荒木飛呂彦 第1部 ファントムブラッド コラム ジョジョの奇妙な擬音集1 第2部 戦闘潮流 第3部 スターダストクルセイダース コラム ジョジョの奇妙な擬音集2 総合解説 ジョジョの壮大な哲学 中条省平 第4部
2008年発行の集英社新書『新・都市論TOKYO』では、汐留、丸の内、六本木ヒルズなど、都心の超高層再開発への取材から、21世紀東京の行き詰まる現状を提示した。 世界同時不況、石油エネルギー危機、格差の拡大。東京の未来は安泰ではない。都市にかかるプレッシャーは今後も重くなる一方だが、それらは、超高層再開発という20世紀的な手法では解決し切れないことが、前回のサイト・ハンティングでは明らかになった。 人々は、時代のプレッシャーから日本人と都市を解放する、次のきっかけを求めている。そのきっかけこそが「都市」の対極にある「ムラ」である。 「ムラ」とは単なる前近代の共同体を指す言葉ではない。「ムラ」とは、固有の場所であり、多様な生き方と選択肢のよりどころであり、人が存在する価値を「エコノミー」ではなく「ライフ」に振り戻す境界地のことである。そして21世紀においては、最先端の感性とネットワーク
2008年発行の集英社新書『新・都市論TOKYO』では、汐留、丸の内、六本木ヒルズなど、都心の超高層再開発への取材から、21世紀東京の行き詰まる現状を提示した。 世界同時不況、石油エネルギー危機、格差の拡大。東京の未来は安泰ではない。都市にかかるプレッシャーは今後も重くなる一方だが、それらは、超高層再開発という20世紀的な手法では解決し切れないことが、前回のサイト・ハンティングでは明らかになった。 人々は、時代のプレッシャーから日本人と都市を解放する、次のきっかけを求めている。そのきっかけこそが「都市」の対極にある「ムラ」である。 「ムラ」とは単なる前近代の共同体を指す言葉ではない。「ムラ」とは、固有の場所であり、多様な生き方と選択肢のよりどころであり、人が存在する価値を「エコノミー」ではなく「ライフ」に振り戻す境界地のことである。そして21世紀においては、最先端の感性とネットワーク
画一化した社会は死滅する。いまの日本は坂道を転がり落ちてる感じ。21世紀へのふくらんだ夢もあっというまに萎みつつある。現在、誰もがなんとかこれまでとは違った生き方を見つけようとしているが、では、価値の多様化はいかにして可能なのか。世界には日本より貧しい国は無数にある。いまや日本の国際的信用度はイタリア並みというが、彼らは、もはや破産寸前といわれた時期でも、深夜までカフェで語り合ったり、踊ったり、小さな賭けをしたりで、なんとも楽しそうだった。その違いはいったいどこにあるのだろうか。 第66回・芥川龍之介「藪の中」を読む(後編) 01 みんなが嘘をついている 山科の藪の中で、夫婦が盗人(多襄丸)に襲われ、縛られた夫の前で妻はレイプされる。残るは夫の死骸のみ。後にそれぞれの陳述が明らかにされる。それも、多襄丸は検非違使の取調べの前で、妻は清水寺での懺悔というかたちで、そして、夫の場合は、殺された
○隈研吾(くま・けんご) 建築家。慶応義塾大学理工学部教授。 1954年神奈川県生まれ。79年東京大学大学院修了。コロンビア大学建築・都市計画学科客員研究員を経て、90年「隈研吾建築都市設計事務所」を設立。 20世紀の建築が空間から切り離された“オブジェクト”として考えられたことに対抗し、21世紀的な建築のあり方として、土地と建築を融合、連続させる試みを世界中で展開し、建築界のメインストリームを疾走する。同時に、社会と建築との開かれた関係を思考し続ける、建築界きっての論客。 97年「森舞台/登米町伝統芸能伝承館」で日本建築学会作品賞、同年「水/ガラス」でアメリカ建築家協会デュポン・ベネディクタス賞。2000年「馬頭町広重美術館」で村野藤吾賞など、内外の主要な受賞多数。 ○清野由美(きよの・ゆみ) ジャーナリスト。 1960年東京都生まれ。82年東京女子大学卒業後、草思社編
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