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ブックマーク / font-da.hatenablog.jp (9)

  • 「1945ひろしまタイムライン」の問題について - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    NHK広島放送局が企画し、現在も進行中の「1945ひろしまタイムライン」に対する批判が噴出しています。この企画は「75年前のひろしまにSNSがあったら」という仮想のもと、Twitterで現在の日時に合わせて3人の(架空の)人物のツイートが流されているものです。このツイートを読んだ人は、まるで現在、自分も1945年のひろしまに住む人たちと同じ時間を過ごしているようなヴァーチャルな経験を通じて、主に原爆投下を中心とした「過去に存在した人々」の生をリアリティを持って感じることができます。つまり、この企画で発信されたツイート群は、当事者の経験を「当事者でない人」に生々しく追体験させようとします。 この企画で気をつけなければならない点は、以下の三つです。 (1)フィクションであること 3人の人物にはモデルがいますし、当時の日記等の資料を用いて、1945年を生きたかれらの生の言葉を元にしています。他方

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  • 原田伸一郎「表現規制とヴァーチャリティ : 『描かれた児童虐待』を めぐる法と倫理」 - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    自民党、公明党、日維新の会が表現規制に関する法案を提出し、その中で漫画やアニメ、CGなどと性犯罪などとの関連性を調査研究するよう政府に求めているため、ネットでも話題になっている。すでに雑誌協会・出版協会が反対声明を出しているようだ。 「『実態は表現の自由の規制』 雑誌協会・出版協会も児童ポルノ禁止法改定案に反対声明」 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1305/29/news120.html 今回の法案では、ヴァーチャルな創作物の規制ではなく、あくまでも「調査研究」が求められている。しかし、現政権下で行われる研究がフェアなものではなく、恣意的に規制に誘導するものである危険はある。 そうした懸念の一方で、日のマンガやアニメの研究者は表現規制について、どう考えているのだろうかという疑問が浮かぶ。もちろん、表現規制反対の声明は出されることが多いが、

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  • フェミニストから801ちゃんへ - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    id:nagano_haruさんの経由で、801ちゃんからフェミニストへ質問が来ていることを知りました。 nagano_haru「801ちゃんより、腐女子を分析中のみなさんへ」 http://d.hatena.ne.jp/nagano_haru/20100511/1273595010 私はフェミニストです。腐女子研究者というアイデンティティは持っていませんが、一度、出版物でヤオイについて分析しているので、応える立場にあると思いレスポンスします。twitterの発言は追っていないので*1、nagano_haruさんが引用している部分に応えます。 この手の事に猛っても仕方ないのは百も千も万も承知だけど、大阪の件ついて腐女子でもない人が勝手に腐女子を分析した挙句、俺の考えた正義を披露してだから腐女子は駄目なんだとか、ほざいているのを見ると、腐女子どころじゃないくらいのド腐れだなあと思います。分析

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  • 明石書店の労使紛争について(追記あり) - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    知人から、メールでお知らせいただきました。明石書店は「弱者救済・人権啓発」を理念に掲げている出版社です。これまで、社会運動や政治問題を扱ったり、ジェンダーや障害の問題に切り込むようなをたくさん出版してきています。 「明石書店」 http://www.akashi.co.jp/home.htm 決して派手なを大量に刷るような会社ではありません。しかし、社会問題を関心を持っている人ならば、一度や二度はこの出版社のを手に取ったことがあるのではないでしょうか。たとえばこんなを出版しています。 ナショナリズムの狭間から 作者: 山下英愛出版社/メーカー: 明石書店発売日: 2008/07/10メディア: 単行 クリック: 15回この商品を含むブログ (8件) を見る身体とアイデンティティ・トラブル 作者: 金井淑子出版社/メーカー: 明石書店発売日: 2008/05/30メディア: 単行

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  • 保育の現場の状況をどう考えるのか - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    前回の記事*1で、週刊ダイヤモンドで鈴木亘さんがコメントしている件を取り上げた。鈴木さん自らが、ブログで雑誌記事の補足を書いているので、紹介する。 「週刊ダイヤモンドの保育記事を考える(上) 」 http://blogs.yahoo.co.jp/kqsmr859/30365150.html 「週刊ダイヤモンドの保育記事を考える(下) 」 http://blogs.yahoo.co.jp/kqsmr859/30365160.html 鈴木さんは、「限られた保育のための予算を、いかに分配するのか」という問いをたてる。現行制度では、認可保育所にあまりにも多くの予算がつぎ込まれているため、無認可保育所が干上がってしまう状態にあると、鈴木さんは言う。そこで、認可保育所に割いている予算を減らし、無認可保育所へまわすのだ。認可保育所の言い分は、「そうすれば無認可保育所は増えるかもしれないが、保育の質が低

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  • 加納実紀代編「女性と天皇制」 - キリンが逆立ちしたピアス

    女性と天皇制 (1979年) 作者: 加納実紀代出版社/メーカー: 思想の科学社発売日: 1979/07メディア: ?この商品を含むブログ (1件) を見る 古屋で500円で買ってから、棚に放置していた。なんともなしにパラパラ読み始めたが、強烈なである。1977年から「思想と科学」に連載されたリレー式エッセイが収録されており、立場も年齢もさまざまな18人の女性が自らの実生活の経験を基に、天皇制を論じている。 たとえば、1911年生まれの牧瀬菊枝*1は大正デモクラシーの中での、天皇について語る家族をこう描く。 炬燵で兄が話している。「天皇は脳が悪い。議会で勅語を書いた紙を円く巻いて望遠鏡のようにして職場を眺めている」それを受けて母も「かげでは天皇の悪口をみんな言う。天皇の写真がのっている新聞を平気でふんづけるし、便所へ持ってゆくもの」と、兄の話に同調して、おかしそうに笑っている。大正十

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  • 性犯罪被害者の氏名開示問題について(事実確認とお詫び) - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    性犯罪被害者の氏名が、裁判員候補者に開示される懸念について、最高裁判所に電話で質問して、*1確認しました。 事実関係の確認 裁判員制度は、次のような手順で行われます。 (1)裁判員候補者名簿を作ります(前年秋ごろ) ↓ (2)調査票とともに候補者に通知します(前年11月ごろ) ↓ (3)事件ごとに名簿の中からくじで候補者が選ばれます ↓ (4)質問票とともに選任手続期日のお知らせ(呼出状)が送られます(原則、裁判の6週間前まで) くじで選ばれた裁判員候補者に質問票を同封した選任手続期日のお知らせ(呼出状)を送ります。裁判の日数が3日以内の事件(裁判員裁判対象事件の約7割)では,1事件あたり50人程度の裁判員候補者にお知らせを送る予定です。質問票を返送してもらい,辞退が認められる場合には,呼出しを取り消しますので,裁判所へ行く必要はありません。 ↓ (5)選任手続期日(裁判当日) 裁判員候補

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  • 【緊急署名】裁判員制度における被害者のプライバシー確保を求める要請にご協力ください - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    追加記事があります 続報とお詫びです。 http://d.hatena.ne.jp/font-da/20090520/1242784754 ―――――――― 知人より、メールで以下の署名の要請を転送していただきました。21日より、裁判員制度が実施されます。その中で、性犯罪被害者の氏名が、裁判員候補には通知されることがわかりました。 残念ながら、現在の社会状況において、性犯罪被害者に対する偏見は根強く、氏名を明らかにされることは大きな不利益になります。そこで、裁判過程において、氏名が伏せられる措置がとられるようになりました。ところが、裁判員制度においては、そのプライバシー保護が適用されません。 もし、裁判員候補が性犯罪被害者の氏名を漏えいしても、守秘義務はなく、なんのペナルティも科せられません。そのうえ最高裁判所は、各地方裁判所に判断をゆだね、明確な解決の指針を出していません。 このまま、裁

    【緊急署名】裁判員制度における被害者のプライバシー確保を求める要請にご協力ください - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)
  • 当事者が幸せになること - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    最新の「ビッグイシュー日版」95号を読んだ。上山和樹と斉藤環の往復書簡の形をとる「ひきこもり社会論」が、48回を迎えているが、いよいよ危ない感じ。 前の47回では、上山さんが、斉藤さんの「精神科医として20年以上、考察・検討してきた」という一文を批判している。上山さんは、25年以上前に不登校に苦しみ始めたが、公的な場で「ひきこもりの経験者」として当事者活動を始めたのは7年前である。上山さんは「ここで私のキャリア計算は、どうすればよいと思われますか?」と問う。ひきこもり当事者は長いほうが(重症とみなされて)珍重されやすい。だが、実際の社会生活していくとなれば、その長さはネガティブなものとみなされる。当事者としてのポジティブな評価と、生活者としてのネガティブな評価が反比例する。この状況において、自己評価をあげるためにキャリアを持ち出す専門家(斉藤さん)と、キャリアとスティグマが表裏一体となる

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