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ブックマーク / kedesign.exblog.jp (16)

  • デザインの神様は見ている | 「オオサカ」と「デザイン」

    今朝ある国内コンペの結果発表を見ました。知っている方の名前が掲載されていました。 コンペを獲る事は素晴らしい事だと思いますが心から祝福できない自分が居ます。なぜならその方は大手家電メーカーのインハウスデザイナーだからです。 またご存知の方もいると思いますが毎年更新される企業のブランドイメージランキングでは世界に誇る日の家電メーカーはこの10年ですごい速さで急落しています。 その二つの事は私はつながっていると思います。デザインが担うミッションにはブランド向上も多く含まれています。プロダクトデザインは直接生活者が使う事もあり、その貢献度は計り知れません。気の利いたデザインや工夫の一つでも施されていればイメージは良くなるのは火を見るより明らかです。片やインハウスデザイナーは社外活動に勤しみ高評価を得る時代。 11年前にデザイン事務所に入ってわかった事があります。課題は真摯に対峙しなければ、最も

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  • 台湾というところ | 「オオサカ」と「デザイン」

    ご存知の方もおられると思いますが、9/28-10/6まで台湾に行っていました。なぜ台湾に行ったのか。理由はいくつかあります。 まず一つには私の事務所が無事に五年を終了し、六年目に入る節目であったこと。その五年目には初めてスタッフを雇用した事。その人は台湾で生まれカナダで育ち、私の事務所のコスモポリタンな存在であること。そのタイミングで台湾最大のデザインショーが立て続けに行われている事。 Facebookをしているのですがそちらには「日報」という形で書き綴っていました。それらをここに張り付けてダイジェストで見れるようにします。最後の一日はFacebookにも書いていない事です。 ソーシャルメディアは気づきの共有の場だと考えています。自分の功績を披露するだけの場ではなく、困難や課題を共有し、共に考えクリアにする事こそソーシャルメディアの最大の魅力ではないでしょうか? では。 9/28 移動日

    台湾というところ | 「オオサカ」と「デザイン」
  • デザイナーが通った所は何かが美しくなる。 | 「オオサカ」と「デザイン」

    責任とはその人の職能や理念・哲学によって果たされるようなものだと思います。 家電製品の場合、使用される時もですがそれ以上に使用されない時、もしくはただ静止された状態で設置されている時の外観デザインはほぼ100%デザイナーに責任があると考えます。その美観性という「責任」を果たす為に技術の方にプレゼンしたりお願いしたりして協力を仰ぎます。そして誠実に伝えればだいたいの設計者は協力的に動いてくれます。 デザイナーは生き方だと思います。もう少し深く言えば「デザイナーが通ったところは何かが美しくなっている」という生き様だと思います。その何かはなんだっていいのかも知れません。 そんな事を考えていると、例えば住んでいるマンションのエントランスに落ちているゴミを清掃したり、ポスティングされたチラシを備え付けのゴミ箱に捨てる時に、適当に捨てられてはみ出てしまっているチラシを拾ってはきちんと捨てなおします。何

    デザイナーが通った所は何かが美しくなる。 | 「オオサカ」と「デザイン」
  • 創造のデザイン 編集のデザイン | 「オオサカ」と「デザイン」

    ジャパンデザインネット(JDN)の見市へ行こうというコーナーに、先日行われたインテリアライフスタイル東京の模様が掲載されています。 今回は日の物づくりに焦点を当てた[JAPAN STYLE]の円形のパヴィリオンが印象的です。震災以後あるいはそれより少し前からからも知れませんが、日文化を再度見直すような動きが感じられます。灯台下暗しとは言いませんが、日に居れば日の良さを感じ取りにくい。フィルターが甘いわけではなく、ノイズが多いからその微細な良さを感じ取る事が困難な状況なのかもしれません。ある一定の条件がそろわなければ聞こえない周波数のように耳を澄まして、目を凝らしてこそ発見できるのが日の美意識なのかも知れません。 写真の掲載には、紙や木、セラミックの物が多く存在し、プラスチックやスチールなどの素材が少なくなっているようにも思います。時代やメディアの関心がそっちに少しづつシフトし

    創造のデザイン 編集のデザイン | 「オオサカ」と「デザイン」
  • 全打席フルスイングするという事。 | 「オオサカ」と「デザイン」

    6/10~6/16までカリフォルニア州チコで行われていた持続可能性とデザインのフェスティバル[California Dream Week]にて、チコの高校生Study Thaoさんのタイの住宅コンセプト[MUCHIE RELAXO]をKairi Eguchi Designがブラッシュアップした作人[MUCHIE RELAXO]が並居る強豪を抑えてArchitect&Design部門の1st Place Awardを受賞しました。 これまでの人生の中で一番になった事などなかった(だいたい良くても二番な)自分ですが、その時は突如訪れました。これはもちろん自分ひとりの力ではないし、作風を見てもらえばわかると思いますが、ENYAさんの力もかなり加わっての受賞となりました。ディレクターの方がサテリテの作品を評価してくださり機会を頂いた事に加え、色んな人のサポートがあっての受賞だなぁと改めて。 自分は

    全打席フルスイングするという事。 | 「オオサカ」と「デザイン」
  • 新しいライフスタイルの提案 | 「オオサカ」と「デザイン」

    iPodやMP3プレーヤ、元をたどればitunesがリリースされた頃にさかのぼるかも知れませんが、MP3のようないわゆる圧縮系音楽が現在の音楽の主流になっています。ダウンロードでも入手できてしまうと言う事は、(原曲のデジタル音源から聞こえにくい部分などをカットなどし)データ量が非常に少ない音楽形式と言う事です。 私はテープ、CD世代からスタートしLPにはほとんど触れたことがありません。いわゆるデジタル音楽世代。その次にあたるのが2000年以降に登場した圧縮音楽世代となります。圧縮音楽世代の多くの人は、視聴時間が長く、聴き方はBGM的です。昔の様に歌詞カードをじっくり眺めて何度も聞くような人は減り、ストリーミングなどで流すように音楽を聴く人が増えています。プレイリストを作る事が容易になったり(テープ世代の人はわかると思いますがミックステープを作るのは一日かかっていました)、ネットラジオやポッ

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  • デザインのイニシャル | 「オオサカ」と「デザイン」

    ここ数年でうすうす気づいて''しまった''ことがあります。 何がしまったのかというと、私はこの事を「デザインのイニシャル」と呼んでいますが、既存の物のカテゴリにはもうそれ以上そぎ落とし様の無い「究極」が存在するという事です。詰まる所、それを誰かがデザインすればそれを超えるのは容易ではないと思ったのです。 それ以外の物はバリエーションに他ならず、その運命は短命に終わる宿命なのかも知れません。例を挙げるなら一般のスマートフォンは半年に一度変化する事に対し、iPhoneのデザインサイクルは二年。それでも短いと感じますが最先端のテクノロジーを内包している物にしては長寿と言えるのかもしれません。 それ以外の物は、さらにその究極を争う戦いは熾烈だと感じます。家具に関しては20世紀ですでにイニシャルが出そろったようにも感じ、戦いを回避するが為にファッション的なサイクルで回っている市場が存在するようにも感

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  • 食育のデザイン | 「オオサカ」と「デザイン」

    一年半以上開発に携わり、クライアントの方と共に作り上げた商品が今春リリースとなります。 ユーイング 水耕栽培機[GREEN FARM(グリーンファーム)] UH-A01E この商品は家庭で格的な水耕栽培を楽しむ事ができるキットです。水耕栽培という技術は今とても注目されています。多くの人が住む都心部の狭小空間において、土を使い植物を育てる事は困難であり、そういった環境においても水耕栽培という技術を用いることにより簡単に育てる事ができます。 このお話を頂いた時の経営者にあるお題をいただきました。 「育をデザインしてください」 震災以降私自身は事に関して少しナイーブに感じていました。というよりも3.11以前はべるということに対しあまりに簡単に考えていたように思います。「安心してべられる事。」それは誰かがそれを作ってくれていたと言うことだと今改めて感じています。 そんな中、このご依頼を頂

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  • 目を鍛え、マワリを見る。 | 「オオサカ」と「デザイン」

    近頃デザインをしていて、重要なのはやはり目だなと改めて感じます。 目を鍛える。じっくり「見て、触れて、考える」。この作業こそ審美眼を養うように思うわけです。物事はつながっています。自分が行う事はのちに影響が出ます。それはプロも学生も大小あれど変わらない事実。 良い物を作るには良い物を知らなければならないし、もっと言えば良い物のどこがいいかを言えなければ話にならない。せめて言語化できずともそれの「このあたりがどことなくいい!」と若干興奮気味でも言える事がデザイナーの始まりだと感じます。デザイナーに資格はありません。誰でもデザインが好きであればそこがスタートラインかと思います。 物は物だけにあらず、その物を使う人の暮らしを作り出す物。つまり暮らし。 暮らしに責任を持つ事。それがまず重要なのかも知れないし、社会に対して優しく賢い人こそデザイナーに向いているのかなと思う事があります。 酸性雨が降る

    目を鍛え、マワリを見る。 | 「オオサカ」と「デザイン」
  • 時代性に対する考察 | 「オオサカ」と「デザイン」

    近頃「重要だなぁ。」と思う事がいくつかあります。まだ半熟ですが少しここで書き記しておきたいです。 オブジェクトエポック的なデザインから次の世代にシフトして来た感じがこの数年あって、どうも形や質感の向こう側に何があるかを人々は見始めているのではないかと思うわけです。それまでの文脈であり、行間に見えてくる在り方や隠喩のような物だと思います。そういう事までデザインされた物が始めて「納得のいく合理性」を生み出しているんじゃないかと思います。ただ先日のブログにあった時代に流されない物という事例もあります。僕はそこが理想的だと思っています。 そういう事を感じられる人々が増える事によって、それまで評価されなかったものが評価されてきたり色々とシーンが変わってきているようにも思います。変わらない事といえば「いいものはいい」と思う人の心でしょうか。 キュレーションの時代だとも言われますが、私的な言い換えをする

    時代性に対する考察 | 「オオサカ」と「デザイン」
  • 多芸より一芸。10拾って9捨てる。 | 「オオサカ」と「デザイン」

    ブログの更新が少し遅れ気味です。すみません。 2/4にプロダクトデザイナーの秋田道夫先生に、母校である大阪市立デザイン教育研究所(以下:デ研)で講演をして頂きました。講演の内容は「デザインの初心」でした。 デ研は公立の専門学校で二年制です。しかし卒業に必要な単位は、私が在籍していた時と変わらなければ90単位だと思います。これは結構なペースです。そして多くの学生は100単位以上を取得して卒業していきます。私も最終的には105単位取得して卒業しました。 二年制である事には意味があります。通常のデザイン系の大学では1回生、2回生は基礎を行います。高校の時点でそれを学んだ学生にとっては全く同じ内容をもう二年行います。そこを飛ばして大学の3回生からの学業を1年生からやろうという事で2年制になっています。つまり社会へ出る年齢が二年早いわけです。この二年は社会へ出てからわかると思いますが相当な差が出ます

    多芸より一芸。10拾って9捨てる。 | 「オオサカ」と「デザイン」
  • 讃岐うどん「いってつ」 | 「オオサカ」と「デザイン」

    友人でインテリアデザイナーの大工さん(Ninth代表)がデザインした讃岐うどん「いってつ」。大阪狭山市(僕の地元)に移転し先日みんなでプレオープンに行きました。 空間はうどん屋らしからぬスッキリとした空間で、奥には座敷もあります。ウッドの壁面はスッキリした空間に温かみを与えています。照明も素敵でした。 テーブルの足は友人の吉川誠司氏率いるTOOP design works製です。emecoのイスはうどん屋には合わないと思っていたところ何の問題もなく空間を美しくしていました。色々と勉強になる空間でした。 さて、ラーメンよりもそばよりもうどん派の僕はだいたいまず始めていく店は「きつねうどん」を注文します。その軸でその店がどんなうどんを作るかを知るためです。次に行くときはだいたいオススメにします。 そしてこれがきつねうどん。 讃岐うどん独特の麺の強さがありましたが、まだベストで無いらしくオープン

    讃岐うどん「いってつ」 | 「オオサカ」と「デザイン」
  • 形の理由 | 「オオサカ」と「デザイン」

    物には形があります。それが人工的に出来たものであれば「理由」が存在し、自然に出来たものであれば「原理」が見て取れると考えます。 何かを握る形、持ち上げる形、座る形色々あります。自然の物では流されて丸く削られた川の石や、光を受ける為の大きな葉。重力を可視化したかのように下に向かって伸びるつらら。どれも形だと思います。 僕は道具をデザインする人ですが、道具をデザインするとはどういう事なのかを近頃考えます。先日少し物を減らしてみました。部屋がすっきりするし、気持ちに余裕も生まれます。物なんて少ない方がいいんじゃないかと思うくらい物に支配されていたんだと思う事があります。 物を作る為のデザインですが、それは人が暮らす為のデザインです。そもそもきちんと暮らせている人に新しいデザインは必要ないのかも知れません。暮らしとデザインや物を色々考察しているとある一定水準でたどり着くのは「民芸」でした。 デザイ

    形の理由 | 「オオサカ」と「デザイン」
  • 自分を塑性化することのススメ。 | 「オオサカ」と「デザイン」

    昨日は大阪市内某所にてグラフィックデザイナーの佐藤卓さんの講演を聞きに行ってきました。佐藤卓さんは東京を拠点に活動されているデザイナーで「LOTTE キシリトールガム」や「明治 おいしい牛乳」などを手がけられた方です。 昨日は友人を連れて行きましたので待ち合わせに少し時間がかかり、ギリギリの入室になっていまいましたが、なんと最前列が空いていたので友人達で占拠して特等席にて聞きました。ラッキー。 デザイナーという職業について。 「デザインの一般的な認識は今も広まっている。昔はファッションデザイナー=デザイナーだったが今は違う。政治家も言わば日という国をデザインするデザイナー。そして自分はアートディレクターという肩書きもあるが、グラフィックデザイナーという立場から空間や商品や広告までデザインする。要は『ある目的を達成する為に』デザインする。」 佐藤さんは目に見える物「INPUT」が大切だとお

    自分を塑性化することのススメ。 | 「オオサカ」と「デザイン」
  • iPadは人にやさしくできるのか? | 「オオサカ」と「デザイン」

    先日の秋田道夫さんの「やさしいデザインのはなし3」のコーディネートをして頂いた梅さんが「iPadを先行して入手したのでレビュー大会しませんか?」とお誘いを受け、先日言ってきました。 大阪は淀屋橋の川沿いのバーです。いいお店です。 「やさしいデザインのはなし3」の(アフターパーティ的な)流れでの集まりだったので、METAPHYSやApricaなどの若手デザイナーが集い、刺激的な話合いの中iPadに触れることができました。 iPad -その外装について- さて、主役のiPadですが薄く見えるボディ(実寸もかなり薄めの設計ですが)に背面はラウンドフォルム、画面はフラットで、これはiPhoneもそうですがモノの方向性をきっちり示しています。 というか個人的にこういう考え方が正しいと思っているのですが、背面はiPadなら手や足に触れ、iPhoneは手のひらに触れます。ここは肉体と触れ合う場所です。あ

    iPadは人にやさしくできるのか? | 「オオサカ」と「デザイン」
  • 圧倒的に端的である事 | 「オオサカ」と「デザイン」

    先日4/18(日)に大阪は淀屋橋の芝川ビルの4Fにて行われた秋田道夫さんのセミナー「やさしいデザインの話3」に参加してきました。 秋田道夫さんは大阪出身のプロダクトデザイナーで、近年のワークとしてはtrystramsや燕三条のtsutsuなどがあります。 今回キュレータをして頂いたLIVES代表の梅さんや友人でインテリアデザイナーの大工さんに誘われて三回目にして初めて参加できました。当に肩の力の抜けた気さくな方で初対面の僕にも冗談を交えながら名刺交換して頂きました。 会場は50名ほど入る部屋で、外はテラスがあります。秋田さんは番前にテラスの柵の所で一人で準備運動されていました(笑) 全てを書くと膨大になりますので、大筋のところだけを書きます。 基的には秋田さんの講演に対する僕のコメントを書いたレポートです。 信号機のデザインにまつわる話 秋田さんは以前から信号機のデザインをされており

    圧倒的に端的である事 | 「オオサカ」と「デザイン」
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