アジアの様々な都市や地域に続々と生まれつつある音楽や、脈々と生き続けてきた音楽を前に、めまいがしそうなほど僕は興奮している。多様な音楽のありようを見ていくということは、ひとつの歴史軸や文脈だけでは読み取れない世界をどう見ていくかということだ。まずは互いを知ることから始めること、そしてそこから生まれてくるものを丁寧に見ていくこと、それをアジアの隣人達とともに探していくこと。そこでどう音を響かせていくか。ENSMBLES ASIAがはじまります。 大友良英 ――――――――――― これは「ENSMBLES ASIA」を始めるにあたって書いた文章です。 正直アジアの話になると、どこから書いていいものか。 大前提として「アジア」って言葉でくくることへの違和感もあって、そこをどうしたもんかと悩みつつも、でも、そこでひっかかると、話がすすまないので、その辺は、違和感を抱えたままの保留でいつも
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