タグ

ブックマーク / shokaki.hatenablog.jp (9)

  • ゼロから始める異体字の世界【レトロデザインのための近代日本語講座〈2〉】 - マチポンブログ

    今回は「異体字」についてお話しします。すこし専門的な部分もあるので、適宜不要な部分は読み飛ばすことをお勧めします。 こんな問題から始めてみましょう。世田谷区の区章とその説明文は以下のように書かれています。 外輪の円は区内の平和、中心は「世」の文字が三方に広がり、人びとの協力と区の発展を意味しています。(世田谷区の紋章、シンボル | 世田谷区ホームページより) 「中心は『世』の文字」とありますが、そうは見えません。なぜこのような形なのでしょうか。 前回の記事 記事は連載形式で、前回の補足のような内容になっています。前回の記事もご参照ください。 shokaki.hatenablog.jp クリックで目次の表示/非表示 前回の記事 異体字とは 異体字の認識 異体字の使われ方 どこまでが同じ漢字か 誤字か異体字か 異体字はどうできるのか よく使う字は略字化する 画数の多い字は正確でなくても読める

    ゼロから始める異体字の世界【レトロデザインのための近代日本語講座〈2〉】 - マチポンブログ
  • 旧字体とは?【レトロデザインのための近代日本語講座〈1〉】 - マチポンブログ

    はじめに 私はレトロデザインが好きです。 しかし、仮名遣いが「美しゐ」となっていたりして、もったいない、と思うことがあります。(当時も歴史的仮名遣いが厳格に用いられていたわけではありませんが、「美しゐ」と書く人はいないでしょう。) そこで、レトロデザインのために近代(明治~昭和初期)の日語についてここにまとめることにしました。 自分の勉強のためという意味もありますが、デザインの際の一助となれば幸いです。書いてみてから思いましたが、デザイン以外の時代考証にも有用かもしれませんし、単純に「旧字体」のことを知りたい人も読める記事になっています。 一気に書き上げるのは難しいと考え、少しずつ、連載のような形式で書き進めようと思います。 さて、最初のテーマの中心は「旧字体」です。 目次の表示/非表示 はじめに 旧字体とは 戦前の漢字の形は多様すぎる 活字の状況 現在の漢和辞典でも「旧字体」は一定では

    旧字体とは?【レトロデザインのための近代日本語講座〈1〉】 - マチポンブログ
  • 新フォント「しょかきささぶね」リリース(付:手書きと文字コードの問題) - マチポンブログ

    新作の筆文字POPフォント「しょかきささぶね」をリリースすることになりました! この記事では、フォントの作成時に思ったことについてお話します。 フォントのダウンロードをされたい方は以下リンクよりBOOTHのページに移動してください。(会員登録が必要な場合があります。) shokaki.booth.pm 手書きと文字コードの問題 手書きで一般的な漢字の形と、印刷で一般的な漢字の形は異なることがあります。 たとえば、「常用漢字表」の考え方では常用漢字「頰」「箋」は「頬」「䇳」と書いても差し支えないことになっています。 が、このような差を、手書きフォントでどう扱うのか、という問題がありました。 私が作っている「手書きフォント」は、手書きという性質上(かつ、書道をやる人間として)、「手書きで一般的な形を標準としたい」という思いがあります。 つまり、「頰」のような字を入力しても「頬」と表示されてほし

    新フォント「しょかきささぶね」リリース(付:手書きと文字コードの問題) - マチポンブログ
  • 2021/4/4の西日本新聞の内容に関する問い合わせ - マチポンブログ

    2021/4/4付けで西日新聞のウェブ版に以下のような記事が出ました。 www.nishinippon.co.jp タイトルは「とめ、はねで1年生に0点 先生、厳しすぎませんか?」で、漢字の採点についての意見をまとめたものです。 Twitterのトレンドに入るほど話題になっていた記事です。 そこに掲載された「文部科学省教育課程課」の見解とされるものが、これまで文部科学省や文化庁が言ってきた「緩やかな基準でよい」という内容と対立するようなものでした。 これは、教育者、研究者、また書道をする者として到底受け入れがたい見解でしたので、下記の内容で文部科学省・文化庁両方に問い合わせを送りました。(4月5日23時ごろ) まずはその問い合わせ内容からお読みください。 (タイトル:2021/4/4の西日新聞の内容に関する問い合わせ) 【概要】 西日新聞の記事における文科省教育課程課の見解とされるも

    2021/4/4の西日本新聞の内容に関する問い合わせ - マチポンブログ
  • 作成中のフォント「しょかき楷月」を公開します - マチポンブログ

    完成版の販売を開始しました shokaki.booth.pm 上記リンクより無料版のDL、有料版の購入ができます。 また、作成などについての記事も書きましたので、ぜひお読みください。 shokaki.hatenablog.jp 概要 フォント「しょかき楷月」について 未完成のフォントです。完成版は有料で販売する予定です。 無料版は今後字を増やして公開する予定があります。 凛々しい楷書を目指して書いたフォントです。 すべて手書きの字を元に作られています。 略字・俗字・異体字で書かれている漢字があります。(標準字体版も作成予定) パイロットの「筆まかせ」というペンを使って書きました。 なお、ファイルは武蔵システム(https://opentype.jp/)の「TTEdit」「手書きでフォント」を使って作成しました。 フォントの作成のために書いた字の動画を公開しています。(チャンネル:しょかき

    作成中のフォント「しょかき楷月」を公開します - マチポンブログ
  • 「にぎたえ」の漢字は「繪服(絵服)」か「繒服」か - マチポンブログ

    ネットで「にぎたえ」と検索すると、複数の表記が見つかるが、上の画像のように似た字が混在している。いったいどっちだ。 なんで旧字なのか 大嘗祭に関するニュースを見ていたら、「繪服(にぎたえ)」(画像:上)という字幕が出てきた。 おかしい。「繪」という字は「絵」の旧字体である。一般名詞が旧字体でテレビに登場することはほとんどない。何らかのミスがあるのでは?と疑った。 そこで、Googleで検索すると、「繪服(絵服)(画像:上)*1」と書かれたページと、「繒服(画像:下)*2」と書かれたページが出てきた。怪しくなってきた。 「繪服」(絵の旧字)と書かれているページ www.kokugakuin.ac.jp 阿波(徳島県)の麻織物「麁服(あらたえ)」と三河(愛知県)の絹織物「繪服(にぎたえ)」などの地方産品もある。 www.jiji.com 皇室の重要儀式「大嘗祭」で供えられる調度品「繪服(にぎた

    「にぎたえ」の漢字は「繪服(絵服)」か「繒服」か - マチポンブログ
  • 文化庁指針(漢字のとめ・はねなど)への誤解と早とちり② - マチポンブログ

    文化庁の指針*1に関して、おおよその話は前のブログ記事に書きました。 読んでいない人もいると思いますので、簡単におさらいをしておきます。 文化庁は漢字に関して、以下の説明のような指針を出しました。 漢字の手書き文字について、「はねる」「とめる」など細かい違いで正誤はなく、多様な漢字の形が認められていることを説明する*2 語弊があるかもしれませんが、ごく簡単に言うと「漢字の『とめ』『はね』などを細かく見る必要はない」というものです。漢字の「とめ」「はね」を細かく見る採点は、教師が勝手に作り上げたもので、どこにも根拠がありません。漢字には多様な形があり、どれも正しいものなのです。 では、前回の記事から2年も経ってしまいましたが、このことについて書き損ねた部分や、追加できるところを述べていこうと思います。 指針の2つのベクトル さて、文化庁指針には2つのベクトル(方向性)があると考えています。ブ

    文化庁指針(漢字のとめ・はねなど)への誤解と早とちり② - マチポンブログ
  • 無料フォント配布〈しょかきさらり(行体)〉 - マチポンブログ

    フォントについて しょかきさらり(行体) 僕がちまちま書いていたフォントを公開することにしました。 表示できる文字はJIS第一水準の漢字までです。罫線文字など一部記号は表示できません。(このフォントが好評でしたら、第二水準を進める気力が出るかもしれません) 無料で使えます。(下記利用規約をお読みください) すらすら流れるような筆致の字を目指しました。 長い間書いていると、字の巧拙・大小・筆致などが安定しません。一部は書き直したのですが、不揃いな字があると思います。 字体・字形は好みのものを使っています。 「行体」と銘打っていますが草書の形を使っているものもあります。 なお、ファイルは武蔵システム(https://opentype.jp/)のTTEditを使って作成しました。 利用規約 フォントをダウンロードされた時点で、この利用規約に同意したものとみなします。 著作権は放棄していません。

    無料フォント配布〈しょかきさらり(行体)〉 - マチポンブログ
  • 文化庁指針(漢字のとめ・はねなど)への誤解と早とちり① - マチポンブログ

    指針への理解 文化庁の文化審議会漢字小委員会が漢字に関する指針(案)*1を作成しました。 どのような内容か、ちょっと読売新聞を引用して述べますと、 漢字の手書き文字について、「はねる」「とめる」など細かい違いで正誤はなく、多様な漢字の形が認められていることを説明する*2 というもので、具体的には画像のようなものです(画像は2.29読売新聞夕刊より)。 つまり、「とめ」「はね」など些細な違いで漢字の正誤を判断するのは誤りであるから、それを説明する指針を作ったわけです。また、これは、学校教育などでも柔軟に評価するように求めています。 すこし結論めいたことをいうと、漢字を厳しく採点するのは教員間で徐々に出来上がった代物であり、それに全く根拠はありません。実は、細部にこだわらなくてよいということは、文部省時代から60年以上にわたって述べられていたことで、どちらかというと教員の方がそのことを理解せず

    文化庁指針(漢字のとめ・はねなど)への誤解と早とちり① - マチポンブログ
  • 1