2011年6月1日から東京ビッグサイトで始まった,JPCA Show 2011(第41回国際電子回路産業展)で,富士通インターコネクトテクノロジーズが,13層のコアレス・パッケージ基板を参考出品した(ブース番号5N-05)。これまで展示会などで見せていたのは,8層基板なので,5層さらに積まれたことになる。
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スマートフォンやタブレット端末の普及や省電力意識の高まりで、家庭内などにあるさまざまな機器を無線通信で接続し、これを制御したり監視したりするニーズが高まっている。こうしたターゲットに向けて低消費電力型無線LAN用通信モジュールを開発するのが米GainSpan社である。電池駆動が求められるセンサーや小型の機器に無線LAN機能を簡単に組み込めるように、無線LAN用ICとTCP/IP処理やアプリケーション実行用のマイクロプロセサなどを1チップ化した製品を持つ。2010年にIEEE802.11bに対応したモジュール「GS 1011M」を製品化済みで、2011年5月にはIEEE802.11b/g/nに対応した「GS 1500M」を開発したと発表した。2011年6月にサンプル出荷を開始し、同年第3四半期より量産出荷を開始する。GainSpan社の社長兼CEOのGreg Winner氏にGS 1500M
東芝のエンジニアである石川禎氏(現在の役職は,同社デジタルプロダクツ&サービス社 コアテクノロジーセンター エンベディッドシステム技術開発部 主幹)は,そんな読者や筆者の思いを実際に経験した。8番組同時視聴/録画のフルHDテレビ「CELL REGZA 55X1」(Tech-On!関連記事1),専用メガネ付きの3次元表示テレビ(以下3Dテレビ)「CELL REGZA X2」(同2),裸眼でOKの3Dテレビ「REGZA 20GL1」(同3)という,Cell搭載のすべてのテレビの開発に携わってきた(図1)。 CELL REGZA 55X1の発表が2009年10月で,3番目のREGZA 20GL1が2010年10月であり,1年間で3機種のCell搭載テレビが発表になっている。そんなハイ・ペースでCellテレビを開発できる体制は一朝一夕では作れない。石川氏によれば,Cellをテレビなどの民生機器に使
SiP(system in package)の進化に医療機器がひと役買う。超音波診断装置メーカーのアロカは,現在出荷中の同装置において,従来,メイン・ボード上に個別部品を組み合わせて構築していた心臓部をSiPにまとめた。SiPの開発はルネサス テクノロジが担当し,8個のA-D変換器ICと1個の画像処理LSIを1パッケージに収めた(図8)。SiPでほとんど前例がないデジタル―アナログ混在品である。実装面積は31mm×31mmと小さい。SiP化により,メイン・ボード上の回路面積を個別部品を組み合わせていた従来に比べて半分以下と小さくできた。回路設計も容易になった。
東芝は、IEEE802.11a/b/g/n向けの無線LANベースバンド処理LSIを開発した。待機(ディープ・スリープ)時の電力を、同社の従来技術と比較して99%減となる7μWにまで低減したことが特徴である。常時電源がオンとなる回路の最小化やパワー・ゲーティング、ゲート酸化膜厚トランジスタなどの活用で実現した。複数アンテナを用いて伝送速度を向上させるMIMO向けではなくSISO向けのLSIである。2011年4月20日~22日に開催されたプロセサ関連の学会「COOL chips XIV」で発表した。
前編より続く 連載の第3回は,日経エレクトロニクスの「ISSCC(IEEE International Solid-State Circuits Conference)」のプレビュー記事から2005~2011年の無線通信分野のトピックスを取り上げ,その技術トレンドを見ていく。携帯電話機やタブレット端末に代表される最近の携帯機器では無線通信機能が必須ともいえる状況になっている。このための回路技術およびその回路技術を搭載したICチップがISSCCで紹介されてきた。(Tech-On!) ISSCC 2005に見る無線通信 ついに1チップ無線LANが登場 CMOS技術前提に補正技術で競う Bluetoothに続いてついに無線LAN分野でも,RF処理部とベースバンド処理部を集積した,いわゆる1チップ化が実現した。米Atheros Communications,Inc.はIEEE802.11g準拠LS
【続報】TIのNational Semiconductor買収、「今後高い成長が期待できる」とTIが語る 米Texas Instruments社(TI社)は,米National Semiconductor社(NS社)を65億米ドルで買収すると発表した(Tech-On!の関連記事)。両社は米国時間の4月4日に、業界アナリスト向けの電話会議を開催し、買収に関して言及した。 TI社 Chairman兼President、CEOのRich Templeton氏は、「弊社とNS社が手掛けているアナログ製品群が重複する分野は少ない。NS社の製品群を追加することで、我々は今後、アナログ市場全体の成長率を上回る成長を実現できる」と期待を述べた。TI社は買収金額である65億米ドルを、すべて現金で支払う予定。このため買収完了までに、今後30億~40億米ドルを借り入れる可能性があるという。TI社は、保有する3つ
米Texas Instruments Incorporatedは,米National Semiconductor Corp.を65億米ドルの現金で買収すると発表した。National Semiconductor社は,アナログ半導体市場における有力企業の1社だ。特に,オペアンプなどのシグナル・コンディショニング製品や,スイッチング・レギュレータICなどのパワー・マネジメント製品などにおいて高い競争力を持つ。TI社は,このNational Semiconductor社を買収することで,アナログ半導体市場における競争力をさらに高めることを狙う。TI社の社長会長兼CEOであるRich Templeton氏は,「今回の買収は,成長を確固たるものにするために行った。両者の製品を組み合わせることで,競合他社にはない広範で多種多様な製品群を顧客に提供できるようになるだろう。さらに,セールス・チームの陣容は
前編より続く 連載の第2回は,日経エレクトロニクスの「ISSCC(IEEE International Solid-State Circuits Conference)」のプレビュー記事から2009~2011年のアナログ分野のトピックスを取り上げ,技術トレンドを見る。ISSCCにおけるアナログ分野のセッションは,2008年に引き続いて2009年も3セッションだったが,2010年には「アナログ」セッションから「PLL」セッションが独立して合計4セッションになった。しかし,2011年は再びPLL関連の発表が「アナログ」セッションに吸収され,3セッション体制に戻った。(Tech-On!) ISSCC 2009に見るアナログ 低Chopping雑音のCMOSアンプや サブサンプリング方式のPLLが登場 前回に続き今回もアナログ回路の高性能化技術の発表が相次ぐ。計測制御装置向けCMOSアンプの高精度
半導体集積回路(IC)のオリンピックと呼ばれる「ISSCC(IEEE International Solid-State Circuits Conference)」。アナログ関連分野においても毎年,最先端の回路技術が発表されている。本連載では,日経エレクトロニクスのISSCCのプレビュー記事から,2005年以降のアナログ分野のトピックスを取り上げ,その技術トレンドを読み解く。 日経エレクトロニクス,2005年1月3日号,p.59, pp.65-66 日経エレクトロニクス,2006年1月2日号,pp.45-46, pp.52-53 日経エレクトロニクス,2007年1月15日号,p.59, pp.44-46, pp.52-53 日経エレクトロニクス,2008年1月14日号,pp.91-95 日経エレクトロニクス,2009年1月12日号,pp.60-64 日経エレクトロニクス,2010年1月25
「電子回路の誤差を利用して強力な暗号を作る」,暗号の第一人者が話題の技術「PUF」を解説 三菱電機 情報技術総合研究所 松井 充氏 暗号技術は,携帯電話機やパソコン,テレビといったさまざまな情報機器で一般的に利用されている。企業機密や個人情報の漏洩が問題になる中,エレクトロニクス分野でも暗号の重要性は今後ますます高まっていくだろう。そこで日経エレクトロニクスでは,2011年3月14日にセミナー「暗号の現状と課題,日本の『2013年問題』に対処する」を開催する。セミナーの講師である三菱電機 情報技術総合研究所 情報セキュリティー技術部長の松井充氏に,最近の暗号技術の動向を聞いた。 松井氏は,1993年に線形解読法によって米国標準暗号「DES」の解読に世界で初めて成功,1995年には新暗号アルゴリズム「MISTY」を発表した暗号の第一人者である(ドキュメンタリー記事「暗号アルゴリズム『MIST
「ISSCC 2011」では,昨年は逐次比較の躍進によりセッション・タイトルから消えてしまったΔΣ-AD/DA変換器が復活して,Session 27「オーバーサンプルコンバータ」が設けられた。ここでは,125MHz帯域を達成したΔΣADCや,電源電圧0.25Vで動作する超低電力ΔΣADC,100kHz帯域を140μWで達成するΔΣADCなどが発表された。広帯域化や低電圧化,低電力化などにおけるインパクトの大きい発表が多数,集まった。
米Intel Corp.は「Mobile World Congress 2011」(2011年2月14~17日,スペイン・バルセロナ)において,パワー・アンプやLNA(低雑音増幅回路),RFスイッチなどのRF回路をSi CMOS技術で製造する研究の成果を公表した。32nm世代のCMOS技術でRF回路を製造し,そのチップを使って通信する様子を見せた。移動体通信にも適用可能とする。 Intel社の研究は,ベースバンド処理プロセサ,RFトランシーバIC,フロントエンド・モジュールという3チップ構成になることが一般的な無線通信用回路を,1チップに統合することを目指したものである。今回の大きな成果は,Intel社が現在出荷中のパソコン向けマイクロプロセサと同じ,32nmという先端のプロセス技術に適用できたことだったという。「アプリケーション・プロセサからフロントエンド・モジュールまでを含む,無線通信
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