●群馬の森の「朝鮮人追悼碑」 群馬県高崎市にある「群馬の森」。大日本帝国時代には陸軍の火薬製造所として使われた土地を、1960年代末から都市公園として再整備した県立公園だ。 群馬県近代美術館や群馬県歴史博物館をはじめとする文化施設と自然が同居する約26ヘクタールの広大な同地は、今も昔も変わらず市民の憩いの場となっている。 その一角に「記憶、反省、そして友好」と刻まれた『朝鮮人追悼碑』がある。20年前の04年に群馬県議会の全会一致の下に建立され、同地を訪れるたくさんの市民に過去を振り返る機会を提供してきた。 問題が起きたのは14年のこと。設置当初の取り決めに従い市民団体が10年ごとの許可更新を求めたところ、県は「設置条件に反する」と不許可を言い渡した。 過去に追悼碑の前で行われた追悼式で、参加者が発言した「強制連行」という発言が「政治的発言」にあたるという理由だった。背景には右派の執拗な抗