読み終わったミステリについてコメント。でも最近は脇道にそれぎみ。 このブログは水樹奈々さんを応援しています。 ★★★☆☆ 時計塔が修理されない上総園学園の2学期の音楽室。 そこから始まった病院坂迷路と串中弔士の関係。歪な均衡を保つ学園の奇人三人衆、串中小串、童野黒理、崖村牢弥。そして起こってしまった殺人事件。迷路と弔士による探偵ごっこの犯人捜しが始まり、崩れたバランスがさらに崩れていく……。これぞ世界に囲われた「きみとぼく」のための本格ミステリ! ミステリマニアであればあるほど盲点になり、それをトリックの要として使って驚かせるのは前作『きみとぼくの壊れた世界』と同様だ。 前半部分の登場人物のキャラクター説明は正直退屈だし、捜査活動といっても謎解きを楽しめるものではありません。事件発生からトリック解明までの、ミステリとしての過程はさほど面白いものではないのだけれど、驚くべきは犯人の動機。この