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  • 大樹連司「勇者と探偵のゲーム」

    読み終わったミステリについてコメント。でも最近は脇道にそれぎみ。 このブログは水樹奈々さんを応援しています。 ★★★☆☆ “日問題象徴介入改変装置”が次々に物語を生み出す街。侵略者と密室殺人であふれかえる、狂った街。そこで起こる出来事は、すべてが日問題の象徴だ。勇者が、巨大侵略円盤を撃退すれば、防衛法が整備される。探偵が、妊婦殺人事件を解決すれば、出生率が上昇する。だけど、陳腐なスペクタクルにまみれたこの街で、彼女の身に起きたのは、物語とは何の関係もない、“ただの事故”だった。 大樹連司×鬼頭莫宏の『ぼくらの』コンビが贈るミステリーです。『2010格ミステリ・ベスト10』で紹介されていたので読んでみました。 ミステリファンがミステリに対して求めるのはたいてい、何らかの謎が解かれる面白みだと思うんだけど、この作品にはそういうのはありません。ただし、探偵の存在(物語の掌握力)や犯行被害者

    大樹連司「勇者と探偵のゲーム」
    genesis
    genesis 2010/01/29
    曰く,「クライマックスは、探偵目線での後期クイーン問題ではなく被害者目線での後期クイーン問題ともいえるのではないでしょうか」
  • 連城三紀彦「造花の蜜」

    読み終わったミステリについてコメント。でも最近は脇道にそれぎみ。 このブログは水樹奈々さんを応援しています。 ★★★★★ 造花の蜜はどんな妖しい香りを放つのだろうか…その二月末日に発生した誘拐事件で、香奈子が一番大きな恐怖に駆られたのは、それより数十分前、八王子に向かう車の中で事件を察知した瞬間でもなければ、二時間後犯人からの最初の連絡を家の電話で受けとった時でもなく、幼稚園の玄関前で担任の高橋がこう言いだした瞬間だった。高橋は開き直ったような落ち着いた声で、「だって、私、お母さんに…あなたにちゃんと圭太クン渡したじゃないですか」。それは、この誘拐事件のほんの序幕にすぎなかった―。 連城は神! ここにきてなおトリックで勝負するミステリを書くなんてさすがすぎます。 もちろん作は人間ドラマで読ませる側面もあるんだけど、要はやっぱりトリックでしょう。 大きく分けて3部構成で、そのいずれもにミス

    連城三紀彦「造花の蜜」
    genesis
    genesis 2009/03/12
    曰く,「ここにきてなおトリックで勝負するミステリを書くなんてさすがすぎます。」,「誘拐ミステリの歴史に名を刻む大傑作」
  • 西尾維新「不気味で素朴な囲われた世界」

    読み終わったミステリについてコメント。でも最近は脇道にそれぎみ。 このブログは水樹奈々さんを応援しています。 ★★★☆☆ 時計塔が修理されない上総園学園の2学期の音楽室。 そこから始まった病院坂迷路と串中弔士の関係。歪な均衡を保つ学園の奇人三人衆、串中小串、童野黒理、崖村牢弥。そして起こってしまった殺人事件。迷路と弔士による探偵ごっこの犯人捜しが始まり、崩れたバランスがさらに崩れていく……。これぞ世界に囲われた「きみとぼく」のための格ミステリ! ミステリマニアであればあるほど盲点になり、それをトリックの要として使って驚かせるのは前作『きみとぼくの壊れた世界』と同様だ。 前半部分の登場人物のキャラクター説明は正直退屈だし、捜査活動といっても謎解きを楽しめるものではありません。事件発生からトリック解明までの、ミステリとしての過程はさほど面白いものではないのだけれど、驚くべきは犯人の動機。この

    西尾維新「不気味で素朴な囲われた世界」
    genesis
    genesis 2007/10/17
    曰く,「事件発生からトリック解明までの、ミステリとしての過程はさほど面白いものではないのだけれど、驚くべきは犯人の動機。」
  • 谷原秋桜子「砂の城の殺人」

    読み終わったミステリについてコメント。でも最近は脇道にそれぎみ。 このブログは水樹奈々さんを応援しています。 ★★★☆☆ 行方不明の父親を捜すため、倉西美波はアルバイトに励んでいる。冬休み目前、今度は廃墟専門カメラマンの撮影助手を務めることになった。しかし、向かった先でミイラ化した死体を発見! しかもそれが、長年行方が知れなかった雇い主の母親だというから……。この発見を契機に、崩れ落ちそうなその廃墟で、次々と人が死んでいく。著者渾身のシリーズ第三弾。新作書き下ろし長編。 これはシリーズで一番良かった。 表紙絵はこんなのだけど、内容は密室殺人に加え、死体が館を動き回ったり宙に浮いたりするという不可能犯罪の連発です。どれも関係者の目の前で不可能犯罪が演出されており好感触です。おまけに舞台はクローズドサークル! アルバイトのうまい話から殺人事件へ巻き込まれていく展開に、強引さを感じたのは前作同様

    谷原秋桜子「砂の城の殺人」
  • 谷原秋桜子「天使が開けた密室」

    読み終わったミステリについてコメント。でも最近は脇道にそれぎみ。 このブログは水樹奈々さんを応援しています。 ★★★☆☆ 行方不明の父親を捜すため、倉西美波はアルバイトに励んでいる。そのバイト先で高額の借金を負うハメになり困惑していたところ、「寝ているだけで一晩五千円」というバイトが舞い込んだ。喜び勇んで引き受けたら殺人事件に巻き込まれて…。怖がりだけど、一途で健気な美波が奮闘する、ライトな格ミステリ。期待のシリーズ第一弾!短編「たった、二十九分の誘拐」も収録。 2001年に富士見ミステリー文庫から出た『激アルバイター・美波の事件簿 天使が開けた密室』の創元文庫版です。表題長編のほかに短編の「たった、二十九分の誘拐」がついていてお得です。 東京創元社がヘッドハンティング(?)したようで、来年2月には同社から書き下ろしのシリーズ最新作『砂の城の殺人』が出るそうです。 ライトノベルなので非常

    genesis
    genesis 2006/12/26
    曰く,「基本はしっかりしています。そのほか事件当夜に美波がとった行動がオチに繋がる展開や...言葉のダブルミーニングにも構成の上手さを感じます。」
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