IAUが採用した、南半球由来の星名南半球由来の名前を持つ恒星の位置を全天星図で示した。黄色い点線はカノープスの赤緯確かに大半が南天にはあるのですが、思ったほど南ではないという気がしませんか。東京などではぎりぎり見える星であるカノープスの赤緯を基準とすると、9個中7個が、日本からでも割と簡単に見える星です(残る2つも沖縄からなら見えますが)。 カノープスより南には、今も無名のままの3等星が結構残っているのですが、どれも散らばっていて目立つ星群を形成しているものはありません。それらを差し置いて天の川の中の4等星などに名前がついているということは、物語は星が集まっているところで作られやすい、ということを教えてくれますね。 星名が集中しているさそり座などがいい例です。豪州北部のワルダマン(Wardaman)族は、さそり座のあたりに成人の通過儀礼を思い描いたそうで、天のリーダーの妻であるメレレベナ(