応接間にはほかにも、父が30年以上前に回していたベータのビデオカメラの映像から、五味家で親族が団欒をしている様子や、兄がピアノを弾いているシーン、母が「女性あつまれ!生活者の目でみる、まちづくりシンポジウム」という公民館のイベントのスピーチのための練習をするシーンなどがブラウン管テレビで流れています。これらの「母のファイル」、「父のビデオ」、私の「絵画」と「テキスト」、兄がたまに会場を訪れたときにめくる「カレンダー」などが、かつての祖父母の家と庭に点在し、順序としては玄関から応接間、居間へと続いています。たくみさん(福尾)は最初に展示を見に来たときのことを日記(*1)で書いてくれましたね。 「僕はたまたま居間を見ながら応接間が空くのを待っていたが、いちおうの順序としては応接間を見てから居間を見るわけで、こうして恐怖からの想起による恢復というストーリーをこの展示に見るのは、間違いではないにせ
![「芸術も国家も福祉も私自身も、根本から狂っていると思いました」佐々木健インタビュー(聞き手:福尾匠)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/27456fab0e3a93db7a4153f82480140fde0f8de2/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimages.ctfassets.net%2Fj05yk38inose%2F4jWY94XoX14OxPbxc48rT5%2F1e884c5596d184a0f1474485d7b0a3c8%2FIMG_3079.jpg%3Fw%3D1200)