ブックマーク / eulabourlaw.cocolog-nifty.com (242)

  • 40歳定年制の法律的意味 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    「しゃくち」さんが紹介している、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/post-c658.html#comment-90903653 雇用流動化へ「40歳定年を」 政府が長期ビジョン 見出しがセンセーショナルですね でも確かに、そういう表現が出てきていますね。 http://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120706/hokoku1.pdf さらに、企業内人材の新陳代謝を促す柔軟な雇用ルールを整備するとともに、教育・再教育の場を充実させ、勤労者だれもがいつでも学び直しができ、人生のさまざまなライフステージや環境に応じて、ふさわしい働き場所が得られるようにする。具体的には、定年制を廃し、有期の雇用契約を通じた労働移転の円滑化をはかるとともに、企業には、社員の再教育機会の保障義務を課すとい

    40歳定年制の法律的意味 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • ソーシャルなベーシックインカム論 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    生活経済政策研究所から送られてきた『生活経済政策』5月号は、特集2として「国際シンポジウム報告:アクティベーションか、ベーシックインカムか?-持続可能な社会構想へ」の第1回目として、宮太郎先生によるまとめ報告と、ベーシックインカム派のベルギーのルーベン大学のヤニク・ヴァンデルホルヒトさんの講演録を載せています。アクティベーション派のデンマークのアンデルセンさんの講演録は次号回しということなので、ここではヴァンデルホルヒトさんの言い分を見ていきます。 ベーシックインカム派といっても、生活研が企画して宮太郎先生が司会するシンポに出てくるのですから、ホリエモン式の「無能な奴は働かずにすっこんでろ」的な捨て扶持ベーシックインカム論ではなく、逆にベーシックインカムこそが労働供給を促進するのだというロジックになります。 >最後に、普遍主義か選別主義かという問題を労働政策、労働力供給、つまり日の論

    ソーシャルなベーシックインカム論 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • ソーシャルに目覚めた赤木智弘氏がリベサヨ全開の反原発デモに反発するのは当然である - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    赤木智弘氏が、反原発デモをひっぱたいていますが、 http://twitter.com/#!/T_akagi 反原発デモは、日のエセ民主主義の発露だな。結局イデオロギーで叫んでさえいれば、気持ちいいんだね。 エネルギー問題は経済の問題である。経済を語らぬ反原発運動に価値はないし、経済問題を軽視するのであれば、それは貧困や格差問題を重視するものにとっては、当然批判の対象である。デモを報じろ、主張を取り上げろというなら、当然そうした批判にさらされる。そのくらいの覚悟はあるだろ? 僕は今回の反原発デモの高まりを「解決できる問題からの離脱」であると見ている。個別事例の細やかな検証から、イデオロギーへのバックラッシュであり、質は生保叩きあたりと、なにも変わることはない。 さっきの報道ステーションを見ても、ひたすらら「再稼働やめろ」の声ばかりであり、貧困問題など、誰も論じてはいない。デモ参加者の個

    ソーシャルに目覚めた赤木智弘氏がリベサヨ全開の反原発デモに反発するのは当然である - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 頭の整理のために - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    そろそろ騒ぎも一段落かと思いきや、当の政治家の近辺に延焼しかかっているようですが、そういう次元はさておき、ここでは頭の整理のために、もう少し原理的なレベルでものごとの筋道を考えておきましょう。 まず、財の一方的移転を受ける人が労働可能な人であるかそうでないかというのが大きな分かれ目でしょう。日ではごく最近になるまで健常な就労可能年齢の生保受給者が極めて少なかったのですが、近年それが激増していることがワークフェア的な制度の見直しを要請しているのであり、それはここ十数年来の欧米の動向とも対応するものでもあります。ややもすると坊主憎けりゃ的に取り上げられる大阪市の生保対策も、そういう大きな流れの中ではそれほど踏み外しているわけではなく、そもそも知っている人は知っているとおり、平松前市長の時代から進められてきているものでもあります。 働ける人にはできるだけ働いてもらう・・・というのは、裏返すと、

    頭の整理のために - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 古市くんの「ずれ」 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    いやまあ、古市くんの言うてることも、まったく間違っているというわけでもないのだけれど、あの言い方と、何よりNHKのあの脳天気な映像化で、ほとんど空中ふわふわの「のまど万歳」論になってしまっておるわいな。 その横に並ぶ面々もなんでああいう高ぴー目線になるのか、世の中あんたらみたいなエリートばかりじゃねえぞ、という反感が画面に吹き上がってくるのがわからんのかねえ。 つか、ごくごく「ふつー」の労働者が、身も心も会社に捧げ尽くさなくても、ごくごくふつうーに働いて、ごくごくふつーに生活していけるような、そういうイメージはないのかねえ。 広島電鉄の組合を偉そうに批判して、それがどれだけの意味があることなのか分かっているのか。普通の労働者たちができることの範囲が分かっているのか。 はじめまして、古市です。来はコメント欄に人が書くなんていう、地雷以外の何物でもないことをしないほうがいいのかも知れません

    古市くんの「ずれ」 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • ワタミ叩きのネタでは済まない問題 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    この記事自体は、いかにもワタミ叩きのネタとして報じている印象ですが・・・、 http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012051702000093.html(労働条件 言うがまま 協定 店長指示でバイトが署名) あらかじめ時間外労働の上限時間が書き込まれた三六協定届に、店長の指示でアルバイトが署名する-。新入社員森美菜さんが過労自殺したワタミフードサービスでは、違法な手続きで、従業員に時間外労働させていた。会社から一方的に提示された労働条件を、受け入れるしかない従業員。労使対等とは名ばかりの実態が浮き彫りになった。 森さんが働いていた「和民京急久里浜駅前店」(神奈川県横須賀市)。この店の三六協定届には、労使協定を結ぶ労働者側の代表は、「挙手による選出」と印字されていた。しかし、男性アルバイトは「協定届を見たことはないし、挙手で代

    ワタミ叩きのネタでは済まない問題 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 日本の伝統的子育てが息づいていた時代の若干の実例: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    さて、昨年10月31日付けでブログで紹介したネタですが、1950年代、三丁目の夕日がまだ明るかった頃の、日社会の実相を、当時の政府資料から改めて確認してみるのも、一興ではありますまいか、ということで、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/post-97de.html(年少者の不当雇用慣行実態調査報告@婦人少年局) 旧労働省の婦人少年局というところは、むかしは非常に熱心に女性や子どもたちの労働実態の調査をやっていたのです。とりわけ、今ではほとんど忘れ去られているでしょうが、年少者の不当雇用慣行について、1950年代の半ばごろにその実態を暴いた報告書は、東北地方、九州地方、近畿地方、関東甲信越地方の4分冊として、刊行されています。 おそらく今では役所の中でも誰も知らないであろうこの報告書を、ちょっと紹介してみましょう。今ではみ

    日本の伝統的子育てが息づいていた時代の若干の実例: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 各論なき総論哲学者の末路 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    権丈さんと一緒に(総論)政治学者を罵倒した話のより原理的な版ということか、 http://twitter.com/#!/hazuma/status/189325081900625920 ポピュリズムには反対だけど、大衆の善良な意志は信じる(キリッとかいう立場は論理的に存在しえないんですよ。ポピュリズムを肯定するか、エリート主義にいくか、どちらかしかありえないのです。だからぼくは、民主主義者としてポピュリズムを否定しない(否定できない)ってだけ 問題をポピュリズムに流されるか、エリート主義に行くかという二者択一でしか考えられないところが、(総論政治学者や総論政治評論家や総論政治部記者と同断の)総論しか頭の中にない哲学者という種族の宿痾なのだろう。 いうまでもなく、圧倒的に多くのことについては横町のご隠居程度の見識しかない大衆堂の皆さんにも、程度の差はあれ、これはという専門分野はある。 ほか

    各論なき総論哲学者の末路 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    helioterrorism
    helioterrorism 2012/04/09
    《誰にもこだわりの「各論」てのがある。「総論」に巻き取られると不愉快になる「各論」が。》
  • ホックシールド『タイムバインド』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    アーリー・ラッセル・ホックシールド著、坂口緑、中野聡子、両角道代訳の『タイム・バインド《時間の板挟み状態》 働く母親のワークライフバランス』(明石書店)をお送りいただきました。ありがとうございます。そして、このが一人でも多くの方々に読まれるように、微力ながらブログでも精一杯応援したいと思います。 http://www.akashi.co.jp/book/b100448.html えーまず、ホックシールドというと「感情労働」と脊髄反射するわけですが、共働き問題も大きな柱でして、前著『セカンド・シフト』が夫婦関係に着目していたのに対し、書では働く母親と子どもの関係に焦点を当てています。 共働き家庭は、とにかく時間がない。書には、仕事と子育ての両立に悩む30人近くの働く母親が登場。子どもや家庭を犠牲にしながらも、常に前向きに厳しい現実と格闘する姿を描く。共感を呼ぶ内容でありながら、ワーク

    ホックシールド『タイムバインド』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 湯浅誠氏がさらに深めた保守と中庸の感覚 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    かつて、2年半近く前にブログで「湯浅誠氏が示す保守と中庸の感覚」というエントリを書いたことがありますが、今回内閣府参与を辞めるに当たって公開したかなり長めの文章は、湯浅誠氏がその保守と中庸の感覚をさらに見事なまでに洗練させたことを物語っているようです。 さきほど、ひさしぶりに「哲学の味方」さんがコメントを書き込まれ、そこで紹介していただいたので、エントリを立てて改めて紹介したいと思います。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/post-7d76.html#comment-88893122 この記事を拝見している同じ日に、以下の記事をも読みました。湯浅誠さんが、内閣府参与を辞任するに当たって書かれたもので、こちらのキーワードは「日型雇用」なんですよね。 http://yuasamakoto.blogspot.com/2012

    湯浅誠氏がさらに深めた保守と中庸の感覚 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • テレビ漬け高齢者のポピュリズム政治 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    dongfang99さんの鋭い批評が今日も冴えています。 http://d.hatena.ne.jp/dongfang99/20120304(現代日の「テレビ政治」 ) 実は最近結構、現役を引退した年金世代の高齢者ほどある種のポピュリズム政治家を高く評価したがるという傾向を身近に痛感していたこともあり、この指摘はまさにそうだよなあ、と沁み入りました。 若い世代の「テレビ離れ」が指摘される一方で、人口層が多く政治的にもヴォーカル・マジョリティである年金生活者層においては、むしろ「テレビ漬け」とも言える現象が進んでいる*1。「テレビばっかり見てないで・・・」という、かつての親の子どもに対する小言は、今や高齢者層にこそ当てはまる言葉になっている。 1990年代初めくらいまでは、テレビ政治動向が理解できるということは基的になかった。・・・ しかし、こうした形で政治を理解することが可能であった

    テレビ漬け高齢者のポピュリズム政治 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 新左翼によって「創られた」「日本の心」神話 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    ホブズボームの『創られた伝統』以来、いま現在一見「伝統的」と見なされている事物が実は近代になってから創作されたものであるという認識枠組みは、社会学や人類学方面ではそれなりに一般化していますから、その意味ではその通俗音楽分野への応用研究ということでだいたい話は尽きるのですが、 http://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334035907 「演歌は日の心」と聞いて、疑問に思う人は少ないだろう。落語や歌舞伎同様、近代化以前から受け継がれてきたものと認識されているかもしれない。ところが、それがたかだか四〇年程度の歴史しかない、ごく新しいものだとしたら? 書では、明治の自由民権運動の中で現れ、昭和初期に衰退した「演歌」――当時は「歌による演説」を意味していた――が、一九六〇年後半に別な文脈で復興し、やがて「真正な日文化」とみなされるようになった過

    新左翼によって「創られた」「日本の心」神話 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 学費は高いわ援助はないわ・・・日本の高等教育@OECD - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    OECDが去る2月23日に公表した「Education Indicators in Focus」No.2に、大変雄弁なあるグラフが載っています。 http://oecdeducationtoday.blogspot.com/2012/02/increasing-higher-education-access-one.html(Increasing higher education access: one goal, many approaches) ご存じの方はとっくにご存じのグラフですが、 これを見ると、世界の国は4つの象限に分けられます。 右上のアメリカなどが入っている第1象限は、学費は高いけれども奨学金が充実している国。 右下の北欧諸国が入っている第42象限は、学費は低い上に奨学金が充実している国。 左下のふつうのヨーロッパ諸国が入っている第3象限は、学費が低いので奨学金が充実してい

    学費は高いわ援助はないわ・・・日本の高等教育@OECD - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 解雇するスキル・・・なんかなくてもスパスパ解雇してますけど - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    現実の世の中のことが当はよく分かっていないくせに分かっているような顔をしていろいろ語るたぐいの人々が後を絶ちませんが、現実の世の中のことを理解するには、現実に紛争として起こってきている物事を観察するのが一番です。 たとえば、労働問題で言えば、こういうのを読むとかね。 http://www.jil.go.jp/institute/reports/2010/0123.htm(労働政策研究報告書 No.123 個別労働関係紛争処理事案の内容分析) わたくしが執筆した雇用終了のところから片っ端から羅列すると、 ・10185(非女):有休や時間外手当がないので監督署に申告して普通解雇(使は業務対応の悪さを主張)(25 万円で解決) ・10220(正男):有休を申し出たら「うちには有休はない」その後普通解雇(使は「業務態度不良」)(不参加) ・20017(正男):残業代の支払いを求めたらパワハラ・い

    解雇するスキル・・・なんかなくてもスパスパ解雇してますけど - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 低価格・低賃金なのに過剰サービス - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    話題のワタミ労災事件に関連して、興味深いブログの記事がありました。 http://d.hatena.ne.jp/Lacan2205126/20120222/1329895239(『ブラック企業と旧日軍』(ワタミ化と東南アジア化)) ・・・それは低賃金、長期労働なのに現場の労働のモラルハザードが起きていない点である。それどころか賃金低下、サービスの価格低下に反比例するかのように神経症的にサービスを特化させている印象すらある。これはわが国外産業で象徴的だ。 ・・・しかし我が国の外産業サービスは独自の進化を経ている。低価格化の価格競争に勝つため、さらに物的コストを必要としない従業員の『お客様サービス』を上乗せして対抗しようとする。その結果、低価格・低賃金なのに過剰サービスという単純な行動ファイナンスでは解析不能な現象が起きているのだ。何故、解析が不能なのかというと『従業員のモラルハザード』

    低価格・低賃金なのに過剰サービス - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 無理せずに働ける社会という理想へ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    「日には過労死するほど仕事があり、自殺するほど仕事がない」という、まことによく言い得た台詞を冒頭に出しながら、そこから導き出される結論が、 http://d.hatena.ne.jp/skicco2/20111227/p1(「無職は悪」という考え方が、働く人を死に追いやる) >なぜ死んでも働かなくてはならないのか。 なぜ仕事がなくて死ななければならないのか。 全ては、「無職は悪」とする意識、風潮、空気、コモンセンスに起因する。 何かの縁でこのページをご覧になった人は、ぜひ「無職は悪」という考えを捨てて欲しい。 より多くの人が「無職は悪」という考えを捨てることが、「無職の何が悪い」と堂々と言える世の中にすることが、人の命を救うことにつながる。 という、働かないことの礼讃になってしまうのか、ある種のベーシックインカム論の背景にある思想とも絡みつつ、 過労死するほど仕事をする・・・のはいやだか

    無理せずに働ける社会という理想へ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • パイを増やすことと分けることは矛盾しない - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    暴言日記さんが、「経済成長の前にまずパイを分けることを考えるべき 」と論じています。 http://blogs.yahoo.co.jp/zhang_r/29982716.html 実は、こういう形で経済成長そのものに対する否定的な議論が蔓延すること自体に、私はむしろ危惧を感じます。 いや、ここで暴言日記さんが >だいたい、パイをどう分けるかというのをグダグダ考え続けるのが、自由で民主的な国家というものだろう。「パイを増やす」ことで、そういう困難な話から逃げ続けられるとでも思っているのだろうか。「パイを分けること」を、なんか汚らしい政治権力闘争みたいに思っている時点で、はっきり言って中二病である。おそらく、どうパイを分けようかということで、国民的な議論をあれこれと重ねていくことが、「めんどくさい」とか「綺麗事」だとか思っているのだろう。 と、パイの分け方論を忌避する手合いを批判していることに

    パイを増やすことと分けることは矛盾しない - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • インフレとデフレと不利益変更法理 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    拙著『日の雇用と労働法』のまえがきで書いたように、 >文科系と理科系の断絶ほどではないにしても、法学系と社会科学系の間のディシプリンのずれは、労働問題というほとんど同じ社会現象を取り扱う場合であっても、なかなか埋まりにくい のですが、その一つの典型例が、労働法学において労働条件の不利益変更法理を論じるときに、インフレかデフレかという問題がほとんどまったく論じられることがないという点に見られるように思います。 みずほ情報総研のコラムに、加藤修さんという方が http://www.mizuho-ir.co.jp/publication/column/2011/1115.html(労働条件の不利益変更と世代間バランス ) >かつてのインフレ下では、ベア率を変えることによって実質賃金の調整を図ることができた。初任給を大幅に引き上げ、それに伴い若手には高率のベアを行うが、ベテランのベアは低率にとど

    インフレとデフレと不利益変更法理 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 年金生活者と非正規労働者の主観的違い(または主な勘違い) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    dongfan99さんの例によってブリリアントな分析が見事ではあるのですが・・・。 http://d.hatena.ne.jp/dongfang99/20110915(泥臭い政治) >しかし、近年選挙の趨勢を左右している年金生活者や非正規雇用者は、良くも悪くも団体・組織の拘束から解放されている存在である。既存の政党は、彼らを安定支持層へと組織化する手がかりを、依然としてまったくつかめないでいる。・・・ >この年金生活者や非正規雇用者の支持を獲得するために、まず常識的に考えられる戦略は、年金制度の維持・充実と、健全な雇用の拡大を両立させるような政策論を提示することであっただろう。・・・ >ところが、この10数年の間、各政党とくに民主党が実際に採用した戦略は、全く別のものであった。一言で言うと、「利権政治」「既得権」「官僚支配」への批判を大々的に展開することで、年金生活者や非正規雇用者の政治

    年金生活者と非正規労働者の主観的違い(または主な勘違い) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 経済学者や経済学徒がやるべきこと - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    くまきち(kumakiti2ch)さんのつぶやきから、まさに「経済学者や経済学徒がやるべきこと」。 http://twitter.com/#!/kumakiti2ch/status/103380370740879361 >経済学者や経済学徒がやることは、どうして自分達の話す言葉が「労組潰しと投資家の利益誘導の理論武装にしかならないのか」っていうことを真剣に考えることで、「あいつらが話を聞かないから」って文句付けることではないとは思いますけど、この感想は俺だけのものですかね http://twitter.com/#!/kumakiti2ch/status/103381087702626305 >以前、土居先生にも「イラッ」としたことだけど、実際の制度や政治決定、またその言説がどう機能・流通するのか、という問題への感覚が鈍いまんまで「理屈上こうだからうまくやればうまくいく」なんて言われても誰が

    経済学者や経済学徒がやるべきこと - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)