フィードバックは「1点」にしぼれ!:ギャーギャーたくさん指摘されても、行動が1ミリも変わらない理由?! フィードバックは「1点」にしぼれ! ・ ・ ・ 1年ほど前のことになりますが、元・Yahooの人事責任者(現在、パーソル総研取締役・立教大学大学院客員教授)の本間浩輔さんから(いつも御世話になっております、感謝!)、こんな話を伺いました(録音・録画していたわけではなく、メモ書きでしたので、すべて再現できているかわかりません)。本間さんはスキーがお上手で、さらにその腕前を上達させるために、日本・海外のコーチについてスキーを学んでおられるとのことでした。 本間さんによりますと、日本(そのなかでも、おそらく、イケてないコーチだと思いますが)と海外のスキーの教え方には明確な違いがあるとおっしゃいます。今日はそのお話をいたしいましょう。 ▼ 日本のコーチの場合は、スキーヤーが滑り終わったあとに あ
高齢化による人材開発・組織開発のスキルの「世代継承問題」!? ・ ・ ・ 「人材開発・組織開発のプロフェッショナルを養成する大学院」(立教大学大学院LDCコース)などを、多くの教職員とともに運用させていただいておりますと、いやがおうでも考えさせられるのが、「人材開発・組織開発の技術・スキルの世代継承問題」です。 人材開発・組織開発の技術・スキルというのは、どうしても、すべてを「科学知」として記述できない部分があります。また、どんなに科学的な理論や概念を知っていても、それだけでは不足です。 人材開発・組織開発とは「生身の実践」です。 生身のクライアントと対峙し、彼らと対話し、彼らにかかわり、ともに人材開発や組織開発を「成し遂げなければなりません」。すなわち、人材開発・組織開発で求められるのは「科学知」とともに「臨床知」を発揮することなのです。 ここで臨床知とは、1)ある特定の場所で発揮される
「余人をもってかえがたい」は「組織を腐らせる」!? ・ ・ ・ 心ある研究者の皆さんと一緒に「人事異動の研究」をもう2年ほど?!続けています(お疲れ様です)。 ようやく縦断データが出そろい、さぁ、分析だという段階にはいっているのですが、その前に、「少し先行研究も読んでおかなければな」ということで、連休をつかって、昔読んだ文献をパラパラと眺めていました。 ▼ つくづく思うのは、「ひとと組織」にとって「動くこと=異動」とは、マンネリ化した個人を「再学習」を迫る意味でも、かつ、不活性化した組織に刺激を与える意味でも、やはり「重要」なことなのだな、ということです。 つまり「異動」は大事なのです。 ▼ 反面、よくシャバの世界では、異動の局面などで、上司が 「余人をもってかえがたい(このひとの仕事は、余人=他の人には任せられない)」 という理由で、ある特定のひとの「異動」を拒むケースがでてきます。この
「給特法、および、それにまつわる中教審審議に対する私見(中原淳)」を公開させていただきます。 給特法、および、それにまつわる中教審審議に対する私見(中原淳) 結論から申しますと、 端的に申し上げるのであれば、わたしには「現在行われている中教審の教員の働き方に関する議論の内容」は、まったく理解できません。それぞれの委員のご尽力には敬意を表します。しかし、その内容には、一部をのぞいて、ほとんど首肯できません。 中教審の審議は「教職調整額を 4%から10%以上にあげる」という「出来レース=落とし所」に向かって、「そもそもの目的」を見失って、疾走しているかのように見えます。 もともと、今回の中教審の目的は、「⻑時間労働を含めた教員の働き方を見直すこと」と「労働環境の改善を通して人手不足の解消」にあったと認識しています。現在の中教審の議論を通して、その「目的」は達成されるようにはわたしには思えません
「コロナ禍のあと、オンラインのウェビナーが盛んになったことで、20代・30代のオンライン参加者が、めちゃくちゃ増えましたよ。昔は40代・50代が中心でしたが、今は20代・30代も増えました」 ・ ・ ・ ちょっと前になりますが、オンラインのウェビナーを主催している方が、こんなことを、おっしゃっていました。非常に印象的な一言でした(情報感謝です)。 といいますのも、わたしはかつてから、20代・30代の若手の方々に「学びのデスバレー(死の谷)」が存在している気がしていたからです。 ここで「学びのデスバレー(死の谷)」とは 1.20代・30代の若手のひとびとが、仕事に打ち込み、長時間労働を極める中で 2.学ぶことや読書から「はちゃめちゃ遠のき」 3.それ以降、学ぶことを一切辞めてしまうこと をいいます。そのくらい深い「死の谷」が、20代・30代にはあるようにイメージしてしまいます。これがややこし
「現場を知っていること」は本当に「良いこと」なのか!?:「おまえは現場をわかっていない」というフィードバックが、相手に1ミリも刺さらない理由!? 「現場を知っている」「現場を知らない」という言葉があります。 ・ ・ ・ 我が国は「現場志向(Genba)」の強い国のひとつなのかもしれません。 「あいつ、現場がわかっていないよね」 「あのひとは、現場をわかっていないよ」 なんて他者から後ろ指さされて「指摘されようもの」なら、 「あなたは、役に立たない」 「あなたでは、話にならない」 という「烙印(負のスティグマ)」を貼られたかのように聞こえてしまいます。 それほどまで「現場」という言葉はひとびとを魅了するロマンチックワードです。「現場を知らない」という言葉は、「破壊力が強い」。 ▼ しかし、この「現場を知っている」という言葉なのですが、よくよく考えてみると、本当にその「奥底」には、たくさんの意
あなたの管理職は「仕事を部下にふって」いませんか? ・ ・ ・ 小生、自宅では「靴下ポイポイ」、「開いた引き出し」、はすべて開きっぱなしになっているような、どうしようもなく「雑」な人間ですが、仕事柄、「言葉」ひとつひとつには、とても敏感です。 イメージでいいますと、24時間、生きているときは「ひとびとが発する言葉」と、その「言葉が発せられるコンテクスト」を考えています。 「ほほー、そうきましたか」 「ほほー、なるほどね・・・その心は、こういうことかもね」 と、常に、何かを探しているイメージです。 わたしは「研究以外の世界(人材開発以外の世界)」では、あまりお役に立てない「研究バカ」「人材開発バカ」です。 ▼ 仕事柄、民間企業にも、よくお邪魔し、管理職の方々から聞き取りをさせていただくことがあります。管理職の方々大変お忙しい中、聞き取りに応じていただき、心より感謝いたします。 しかし、管理職
「うちの管理職に、ほにゃららリーダーシップについて、教えてもらえませんか?」 「最新のリーダーシップ理論について、教えてもらえませんか?」 ・ ・ ・ わたしのような仕事をしておりますと、たまに、企業の経営者の方、ないしは、人事担当者の方から、このようなご依頼をいただくことがあります。 (昨年体調を崩したことと、現在あまりに多忙なことから、特別な事情がない限り、管理職研修は、今、お引き受けしておりません) こうしたとき、わたしは、 ひとつの企業において、たったひとつのリーダーシップ理論を普及させること や 最新のリーダーシップ理論だから、御利益があるに違いない という考え方に、個人的にはあまり共感できないため(まったくダメとは言わないが、功罪がある)、これまでほとんどのケースで、これらのニーズに対してお答えしてきませんでした。 ▼ その背景にありますのは、 管理職にとって必要なリーダーシッ
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