安倍首相が突然の辞任を表明した。 文字通り、政権を投げ出し、敵前逃亡ともいえるような、無様で目を覆いたくなるような退陣劇であった。メディアはもちろんのこと、お膝元の自民党からも批判の声が噴出している。しかし、そうした激しい批判の声にもどこかやるせなさが漂う。安倍辞任を報道するメディアにも一国の首相が、子供のように職務を投げ出した様をどう論評したらいいのか、明らかに戸惑っていた様子が見え、一大事を伝える高揚感よりも、まるでお通夜のような沈鬱感に支配されていた。安倍が辞任を表明した直後、テレビのニュースは、この問題で一色になったが、その暗い調子から最初、安倍が松岡前農相のように自死したのかと思ったくらいだ。 生真面目さに追い詰められ心が折れた 「健康問題」という言い方がされているが、端的にいえば「心が折れた」のだろう。燃えつき症候群やストレス性心身症、あるいは鬱病といった、明らかに精神的な「病
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