私がソニーエリクソンの井原勝美社長(当時)にインタビューしたのは、2003年12月のこと。この時、私は、井原社長は、いずれはソニー本体に戻るかもしれないが、少なくともあと1~2年はソニーエリクソンの社長をつとめるだろう、だから、その間に、ソニーエリクソンの設立から、ここに至る間での話を聞くことができるだろう、と考えていました。 しかし、ソニー本体を取り巻く状況が許さなかったのか、この数カ後、2004年4月には、ソニー本社に副社長として復帰することを発表、ソニーエリクソンの社長は、マイルス・フリント氏に引き継がれました。 井原氏は、ソニーグループのリストラを統括し、2005年には、代表権を持つ副社長として液晶テレビ『ブラビア』を担当と、その後の活躍はみなさんも、よくご存じの通りです。2004年に急遽、ソニー本社に呼び戻されたのは、もちろんソニーエリクソンの設立から、経営を軌道に乗せるまでの功