OPEC加盟国イラクの北部バイジにある石油精製施設(資料写真)。(c)AFP/Stan HONDA〔AFPBB News〕 増産で市場シェア確保を目指すOPEC 原油価格が下落を始めてから1年が経った。2014年7月まで1バレル=100ドル前後で推移していた価格は42ドル台まで下落し、2015年3月半ばから反転。5月には約5カ月ぶりに60ドル台に達し、以降2カ月にわたり原油価格は60ドル前後で推移している(7月1日は4月以来の大幅安となり56ドル台となった)。 しかし原油の供給過剰という構図に変化は見られない。むしろ需給バランスは悪化している。供給の増加が続く一方、最大のエネルギー消費国である中国の需要見通しに陰りが出ているからだ。米エネルギー省が6月に公表したデータによれば、世界の原油の供給過剰量は昨年の第2四半期末から2倍以上に増加し、日量260万バレルに達している。 石油輸出国機構(