『自由をつくる 自在に生きる』(森博嗣著・集英社新書)より。 (「ブログの罠」という項から) 【これに似たことが、インターネットで大いに普及したブログにも観察される。あれは基本的に自由になんでも書いて良いはずのものだけれど、もちろん実情はそうではない。人目を気にしなければならない。そこが従来の日記とはまったく異なっている。 本当は誰も読んでいないかもしれない(その可能性は非常に高い)のに、仮想の大勢の読者を想定して(自分の行為が注目されているものと妄想して)、ブログを書く人は多いだろう。そういう心理がよく表れている文章が散見される。冷静になって観察すると、酔っぱらってハイテンションになっているときのようにも見える。 本来、自分の時間は自分のためにある。何をするかは自由なはずだ。 しかし、ブログを書くことが日常になると、ついブログに書けることを生活の中に探してしまう。人が驚くようなものを探し