1956年まで渋川の中心部と伊香保温泉を結んでいた東武鉄道の「伊香保軌道線」の車両が30日、渋川市伊香保町伊香保の「峠の公園」でお披露目された。 高低差500メートル以上の急勾配を登る路面電車で、市民や観光客に親しまれた。廃線後の車両は、同市石原の眼科医平形義人さん(昨年4月に死去)が保存していたが、「伊香保の観光名所に」という市民の声を受け、市が寄贈を受けて2012年度から修復していた。 竣工式には、阿久津貞司市長や、平形さんの長男寿孝さん(60)が出席した。寿孝さんは式後、「父も大変喜んでいると思う。伊香保の歴史のシンボルになってくれれば」と笑顔で語った。 車両の内部は毎月第3日曜午前9時半~午後3時半に公開される。問い合わせは市伊香保総合支所経済建設課(0279・72・3155)へ。