オスのメダカが、恋敵がメスに近づくのを阻止して間に割り込む行動に、「バソトシン」というホルモンが関係していると、東京大の研究チームが27日の米科学誌「プロス ジェネティクス」(電子版)に発表した。バソトシンをなくしたオスは、割り込む行動を見せず、チームは「三角関係を制するのに必要なホルモン」としている。 研究チームは、メス1匹と、オス2匹を同じ水槽に入れて三角関係をつくり、行動を観察した。メダカは、成熟したメスとオスを同じ水槽に入れると、オスがすぐにメスに求愛行動し交配する習性がある。 2匹のオスが互いに割り込んで求愛行動をし合っている場合、生まれた子は2匹の子がほぼ半数ずつだった。一方、片方のオスがメスのそばに割り込み続けられている場合は、そのオスの子が約95%を占め、三角関係を制していた。 「バソトシン」ホルモンを合成する遺伝子を壊したオスを作成して観察すると、そのオスは求愛行動をせず