政治思想学会(於 名古屋大学)に呼んでいただき、「政治思想研究と隣接諸学」セッションに登壇してきた。相変わらず多数決の話をするのだが、コンドルセとルソーの話を軸に据えた。研究大会(政治思想学会) セッションの構成は次のようなものだ。 「シンポジウムⅢ 政治思想研究と隣接諸学司会:野口雅弘(立命館大学)」 坂井豊貴(慶応義塾大学)「経済学の視点から多数決を考える」 谷口功一(首都大学東京)「法哲学の視点から共同体を考える」 松沢裕作(慶応義塾大学)「統治の思想と実務:明治地方自治体制研究を一例に」 討論:山岡龍一(放送大学) 討論者の山岡先生は、三つの他分野の研究者に主に「方法」について質問するという離れ業(tour de force)をやっておられた。いただいた質問に対する私の返答を、以下にまとめておく。質問文はあくまで私が短くまとめたもので、もとの文章のニュアンスが変わっているかもしれな