「汚名を雪(そそ)がなければならない。だから命のある限り、再審請求をし続ける。開かずの門でも、死ぬまで叩き続ける」と語る小嶋氏 「震度5強程度の地震で倒壊する恐れがある」として、世間を震撼(しんかん)させた「耐震偽装マンション・ホテル」事件が発覚したのは、10年前の2005年11月のこと。 同事件では、耐震偽装行為を繰り返していた一級建築士を始め、建設会社社長、民間の建築確認検査機関社長、不動産会社社長ら計8人が逮捕された。 当時、語られていた“犯行の構図”は「建築士、建設会社、不動産会社が結託し、耐震偽装マンションを建てて売っていた」というもの。警察や検察、そして報道陣が考えていた事件の“首謀者”は耐震偽装マンションを販売した「ヒューザー」の社長・小嶋進(おじま・すすむ)氏だった。 が、実際は違った。後の裁判で同事件は、姉歯秀次(あねは・ひでつぐ)一級建築士の単独犯行だったことが明らかに