【台北=比嘉清太】台湾の総統府関係者は6日、台湾の対日窓口機関「亜東関係協会」の廖了以(りょうりょうい)会長が辞任する意向を示し、後任に総統府直属の国家安全会議の李嘉進諮問委員(56)が就任する人事が内定したと本紙に明らかにした。 李氏は筑波大学大学院で経済学修士を取得した知日派。与党・国民党の立法委員経験者で、馬英九(マーインジウ)政権の対日政策に関わってきた。 一方、昨年2月に会長職に就任した廖氏は沖縄県石垣市の尖閣諸島周辺海域での日台間の操業ルールを定めた漁業協定(4月10日調印)の交渉妥結に尽力。台湾の中央通信社などによると、母親が高齢であることを退任理由としている。内政部長(内相)や総統府秘書長を歴任した実力者で、来年の台中市長選への出馬も取りざたされている。